パプリカの種は捨てる前に蒔いてみよう
ゴミにするには勿体無いパプリカの種
食べたパプリカの種を蒔いてまたパプリカを栽培するカンタンで節約家庭菜園の方法を記事にします。今回栽培に使うパプリカは、スーパーマーケットで購入したオランダ産の黄色いパプリカです。
園芸好きな人間は植物の種を見ると蒔いてみたい!と言う衝動が抑えられないと自己分析しています。今回も上手くパプリカを収穫出来るのか楽しみです。ご一緒に楽しみましょう。
ちなみに十数年前食べたパプリカからパプリカを収穫した経験がありますよ。意外と簡単なので挑戦してみてくださいね。
パプリカは、赤や黄色、オレンジ色などカラフルで肉厚な実を持つ野菜です。ピーマンに似ていますが、ピーマンの場合は、一般的に緑色の未熟な実を収穫し食べるのに対してパプリカは色づき熟した実を食べるという違いがあります。
ピーマンとは、同じナス科の植物で性質はよく似ていて栽培方法も非常に似ています。発芽したばかりの苗の姿はそっくりでどちらがピーマンなのかわからないくらいです。
味は、青臭さが特徴のピーマンに対して甘くジューシーな味わいがパプリカの特徴といえます。熟したパプリカは甘い果物の様な味わいがあるのです。
パプリカはナス科の多年生植物という位置づけですが、日本の気候の中では、春から夏、秋の収穫までの一年草の分類が正しいと思います。
秋にかなり寒くなっても枯れずに生長を続けますが、流石に冬になれば枯れてしまいます。
一方、温室栽培なら多年生植物となり冬でも実を付けます。冬に販売されているトマトやパプリカは、温室栽培と言うことです。
東京の基準では、露地栽培の夏野菜の分類となります。晩春に種を撒いて秋に収穫する夏野菜のひとつと考えておけば間違いないと思います。
今回のパプリカ栽培では、黄色いパプリカの種を使用します。もちろん収穫出来るのは黄色いパプリカとなります。赤いパプリカを収穫したい場合は、まず、赤いパプリカを購入してくださいね。親と同じ色になるのです。
パプリカは生で食すことも加熱して食することも出来るビタミンCをたっぷり含んだ野菜です。通常熱に弱いビタミンCも同時に含まれるビタミンPのお陰で熱に強くなり加熱してもビタミンCは保持されます。
パプリカは、生でも焼いても煮ても美味しく栄養が損なわれず体に良い野菜なのです。夏にビタミンCが沢山取れるのは美肌に繋がりますよね。女性には嬉しい野菜なのです。
そして、パプリカには、パウダー状にしたパプリカ色素の原料と言う面もあります。野菜とばかり考えてうっかり忘れていましたが、いろいろなものに使われており、食品の色付けなどにも使われる天然の着色料としての一面もある野菜なのです。
例えば、黄色やオレンジ色のスナック菓子やチーズなどにも着色料として使用されていますよ。野菜から取る安全な着色剤といえるでしょう。
パプリカはトウガラシの赤と同じ色素を持っています。しかし辛味成分であるカプサイシンを持っていない為、辛くないトウガラシの仲間とも言えます。ピーマンも熟成すると赤くなりますし、シシトウも赤くなりますが基本辛くないですよね。辛味成分のカプサイシンがないということです。
シシトウにはまれに辛いものがあります。こちらは、トウガラシを栽培している場所の近くで栽培をすると起こることがあります。ピーマンもトウガラシもシシトウも同じ仲間で混ざりやすい?特にシシトウはトウガラシに近い存在ということです。
パプリカを食べる時に種を取り保存
お好みの色のパプリカを切る時に出来るだけ種に傷を付けないように解体します。種の塊をキッチンペーパーなどの上で乾燥させておきましょう。
約一週間くらい乾燥させると丁度良いと思います。台所の風通しの良い場所に置いておけば自然と乾きます。
ピーマンの種と同様に培養土に撒いたあと腐らないように出来るだけしっかり乾かしましょう。
パプリカの種を培養土のばら蒔く
乾燥したパプリカの種は、新しい培養土に蒔きましょう。発芽用のポットを使ってばらまくように種を蒔いて軽く土を掛けて発芽を待ちます。
買ってきた種ではないので、出来るだけ沢山蒔いて発芽率をアップさせましょう。
食べたパプリカの種なので発芽しない種も多く含まれる可能性があるからです。パプリカの種をほぐしたら発芽しそうな大きめの種を選んで蒔きましょう。
気温が低いとなかなか発芽しません。また通常の植物同様約二週間くらい掛かって発芽しますので、発芽までは根気よく水やりをしましょう。
東京の4月から5月は、あまり雨が降らないので水やりは重要です。培養土の中で根を出しても水が少ないと枯れてしまいます。
発芽したら水やりを忘れない
ここ数年春から夏に掛けての高温の異常気象が続いています。2019年の春から5月の初旬までは、低温が続き寒い日が多かったように感じています。夏野菜の種がなかなか発芽せず気をもみました。
パプリカもなかなか発芽せず、もしかしたら発芽出来ない可能性があるのかと感じるほどでした。しかし、気温が上がり始めるとどんどん芽が出はじめ幾つかの苗をゲット出来ました。
発芽さえ出来れば、あとは大切に育てるだけです。しかし気温が上がれば当然ですが、敵も出現します。
更に記録的な暑さが5月の末に訪れました。5月では、観測史上一番の暑さを記録したのです。歴史的にも稀な暑い5月です。真夏のような暑さはこの夏も異常に暑くなるのか?と心配になります。
発芽したパプリカは高い場所に置く
なんでもそうですが、発芽したばかりの芽は柔らかくて美味しいのです。発芽した芽をナメクジやダンゴムシなどの害虫に食害されないように注意することが必要です。
特に水をしっかり与えて育てているのでナメクジやカタツムリが寄って来ます。ワイヤースタンドなどの上に発芽用のポットを置いてナメクジが登れない工夫をしましょう。
出来るだけコンクリートの上が良いと思います。土の地面に直接置くと、敵が増えることは間違いありません。
我が家では、発芽させたいポットはすべて家の西側の玄関ポーチに置いています。玄関ポーチなら水やりを忘れないのとコンクリートの上なので害虫を見つけやすいと言う利点があります。発芽したら出来るだけ目の届く場所に置いて大きくなるまで見守りましょう。
うっかりすると芽が出ても気が付かず、食害されていることも気が付かないと言う失態を犯すことになります。
せっかく年に一度のお楽しみの野菜栽培なので虫に食われてしまわないように注意しましょうね。
双葉から本葉が覗いたら一本立ちにする
ポットにばら蒔いた種が幾つも発芽する場合もありますし、逆に一個しか発芽しない場合もありますよね。双葉が育って本葉が見えて来たらポットに一本立ちにしましょう。
何本も小さなポットに植えてあると大きくなるものも大きくなれません。なので、沢山発芽した場合は、元気な芽を残して間引きをします。
沢山蒔いたけどあまり発芽しなかった場合は、アイスクリームのスプーンなどを上手く使って、新しいポットに発芽した芽を移し替えましょう。
その際、茎や根を傷めないように慎重に行います。また、風が強く乾燥した昼間に作業をするのは避けて移植のダメージを減らしましょう。
もちろん植え替えたら暫くの間は鉢皿をあてがって水切れをしないように根を守りましょう。作業は夕方など涼しい時間帯に行うのが良いでしょう。
ひとつのポットにひとつの苗がで出来ました
ここまで来たら、毎日の水やりと害虫への注意をすることでパプリカの苗は大きくなっていくでしょう。
畑やプランターへの定植までこのまま育てて行きましょう。季節は、晩春から初夏へ。更に梅雨へと移行して行きます。
一番怖いのは、梅雨入り前の乾燥と高温です。水やりやチェックを怠ると一期に葉が枯れてしまいます。水涸れをさせないためにも毎日たっぷりと水をあげましょう。
もうすぐ雨が降る予報だから水やりをしないというのはダメです。雨が降る予報でも、水やりは必ず行いましょう。万が一雨の量が少ないとしっかり中まで水分が補給されません。
生長中のパプリカの苗は、小さなポットの中で大きくなろうとしています。しっかり水やりをして大きくなる手助けをしましょう。
途中、薄い液肥を二回ほどあたえました。しかし梅雨の間の日照不足がたたり、葉っぱが黄緑色になっています。
いよいよ定植の時期がやってきました。一本立ちにした苗が大きくなり更に蕾も着きました。花芽が着いたということは、定植の合図が出たと言うことです。
苗に花芽が着いたら畑やプランターに定植
苗を育てていて、いったい何時になったら畑やプランターに植え替えれば良いのか迷いますよね。梅雨の終わりに我が家のパプリカに花眼が着きました。それにしても2019年の梅雨は日照時間が短く更に梅雨冷えが厳しかったと感じています。
ナス科の植物は、発芽から花芽が着くまでは発芽用のポットで栽培して本葉が何枚か出て茎の中心から花芽が出て来たことを確認して定植すると間違えがありません。
ちょっと緑色が薄いですが、梅雨も明けそうなので畑に定植していきたいと思います。
下の写真は畑に定植した様子です。茎もだいぶしっかりして来ました。いちばん花も咲いて結実する前に切り取りました。また土寄せも軽くしておきました。蕾が徐々に増え始めましたので生長をしっかりチェックしながら作業を続けます。季節は梅雨明けして毎日暑いです。しかし暦の上では既に秋です。
いちばん花が開花していました。可哀想ですが切り取ります。
定植の時期は、トマトなどでも同じく花が咲いたら定植の合図と言われています。特にトマトの場合、花芽は同じ方向に着くので畑に定植する時に花芽を手前にして植えることで収穫が楽に行えるメリットがあります。
しかしパプリカ栽培で唯一違うのは、一番目と二番目に咲いた花を摘むと言う部分です。パプリカは大きな実を着けるので苗をしっかり充実させるために、一番目と二番目に咲いた花を結実させないように花の状態で摘み取るのです。まずは、花を結実させるより苗自体の生長に養分を使うと言うことです。しばらくすると小さな実がなりはじまっていました。
数日後の姿は下の写真です。結構大きくなりました。
ピーマンのようにどんどん花は咲きますが結実はなかなかしないように感じます。久しぶりに畑を見に行くと、また大きな花が咲いていました。花自体はピーマンそっくりです。ただしパプリカの花の大きさはピーマンの1.5倍ほど大きく立派です。
白い花びらの中に雌しべと雄しべが見えます。雌しべ(花柱)真ん中の黄色い出っ張りの下には小さな実の原型がしっかり見えています。受粉したパプリカの花は結実してむくむくと大きく生長を始めるのです。
ナス科の植物なので畑の場合は連作に注意
パプリカは、ナス科の植物なので連作障害を起こす可能性があります。同じ畑でトマト、ナス、ピーマンなどを栽培していないことを確認してから定植を行いましょう。
トマト栽培の記事でも細かく書いていますが、連作障害が起こると病気や害虫の被害が起こりやすくなり収穫量が激減します。
しかし、家庭菜園なので場所も限られることから、さまざまな工夫をして栽培をする必要があります。
既に昨年ナス科の植物を植えてしまった場所しかないと言う場合は、畑の土に腐葉土や完熟牛ふん堆肥などを混ぜ出来るだけ土をリフレッシュしてから定植作業を行いましょう。
脱・トマトの連作障害の記事を併せてお読みいただき参考にしてください。
パプリカの一番花と二番花は摘み取る
何度も書きますが、一番花と二番花を摘み取ることで苗はしっかりと生長します。苗が大きくなることでしっかり収穫量が増えるということらしいのですが、実際問題として勇気がいる作業ですよね。
現時点では、まだ小さいパプリカの苗なので定植は、暫く先の作業となりますが、丈夫で大きな苗を作ると言う部分では必要な作業といえるでしょう。
暑さに強く真夏にも結実が期待出来るパプリカ栽培は夏のお楽しみとなりますよね。摘花のついでに追肥も行いパプリカの苗をしっかり育てましょう。
パプリカを食べた種から栽培・まとめ
食べたパプリカの種を使うので、沢山の種があると思います。出来るだけ沢山の種を蒔いて発芽率を高めましょう。
下手な鉄砲状態ですが、多くの種を蒔くことで丈夫な苗を選んで栽培することが可能になります。また、ナメクジなどの害虫が狙っていることを忘れないように注意して栽培しましょう。
せっかく家庭菜園ですので無農薬で栽培するために観察を怠らず害虫の被害を最小限にして育てましょう。
暑い季節の栽培なので水やりを忘れないように苗を育てましょう。特に発芽したばかりの苗は、直ぐに枯れてしまいますので水のやり忘れには注意しましょう。以下に3つのポイントをまとめます。
①食べたパプリカの種はよく乾燥させてから蒔く
②高温を好み発芽するため害虫に注意して育てる
③連作障害の危険性があるため植える場所を確認する
※なんでもそうですが発芽直後は、弱いので大切に育ててあげましょう。
同時進行で栽培を記事にして行きます
いよいよ畑に定植して開花が始まりました。ビーマンと同じで追肥をしながら生長を見守ります。これからは害虫に食われないようにより一層点検が必要だと感じています。
同じように栽培をされている場合は、ブックマークをお願いします。パプリカを収穫して記事を完成させたいと考えています。
随時、記事を更新します。質問などありましたらコメント欄に投稿していただきたいと思います。
今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます♡香
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