夏野菜の連作障害を防ぐ土作り

冬に腐葉土を仕込んで夏野菜を豊作に導く。


家庭菜園の土のメンテナンスをしていますか?昨年は豊作だったのに今年はうまく実が成らないなど家庭菜園をしていると安定的に野菜が収穫できないと言う悩みがつきものです。

 

 

ちゃんと苗を購入してマニュアル通りに栽培しているのに何故?と思っていませんか?野菜などの植物を栽培する時に注意するポイントと夏野菜を育てる畑の土のリニューアルについて記事にします。

今年も一年を通してさまざまな野菜を栽培して来ました。特に夏野菜のトマトなどは、決して欠かすことの出来ない夏の楽しみとなっています。

トマト栽培では、土作りで連作障害を上手く乗り越えることが必須です。必ずと言って良いほど畑の土の連作障害対策トマト栽培を成功させるための大きなポイントとなります。

トマトをはじめナスやピーマンなどのナス科の植物、またキャベツやハクサイ、ダイコンなどアブラナ科の植物も連作障害があります。

しかし、夏はトマトを栽培したいなどなどあなたの好きな野菜は大体決まっていると思われます。

私も好き嫌いで言えば、毎年キュウリとトマトは絶対外せない大好きな夏野菜なので連作障害を考えながら栽培計画を立てています。しかし狭い家の畑では、栽培計画も場所を変更して行うことは難しい問題です。

 

 

同じ場所で同じ植物を連作障害を避けて栽培する場合は、毎年畑の土の土壌改良が必要なのです。

畑の土の土壌改良と聞くとなんだか難しそうで面倒な気もしますし、家庭菜園の初心者に無理なのでは?と考えがちですが、冬の間のちょっとした作業で夏の野菜が豊作になりますよ。

畑の土をリフレッシュする3ステップ

畑の土をリフレッシュして連作障害を避けるには、大幅な土壌改良をする必要があるとされています。でも家庭菜園ですし、あまり大掛かりなことは出来ませんよね。私が毎年行っている冬の腐葉土堆肥づくりを簡単な3ステップでご紹介します。

通常、連作障害では害虫が沢山発生するとか、植えた植物が酷い病気になると言われています。しかしながら、小さい規模の家庭菜園ではビックリするほどの悪い状況は、ほとんどないと言っても過言ではありません。

連作を続けることで起こるのは、収穫が不安定になったり花が咲いても実が成りにくいなど成果が得られない状況に陥るといった残念なことが増えると言うものです。

いくら家庭菜園でもせっかく植えた苗が実らないのは辛いですよね。それに規模が小さいので収穫が減ると一気にほとんど採れないと言う状況に陥ります。悲しすぎます。

 

 

そこで今回は冬から始める連作障害による不作を防ぐ簡単な土壌改良方法である落ち葉堆肥を作る方法を説明して行きます。

土壌改良には大量の腐葉土を使用します。腐葉土はホームセンターでも購入できますが、畑の土を全体的に改良するには相当な量を購入しないとなりません。ですが家庭菜園なのであまりお金は掛けたくありません。自分で作りましょう。

土壌改良のための腐葉土作りの材料

腐葉土を買わなくても落ち葉を集めて、落ち葉堆肥・腐葉土を簡単に自分で作ることができます。

必要なものは、落ち葉生米糠もしくは油かす(肥料)石灰そしてです。落ち葉は公園などに落ちているカサカサした落ち葉をお掃除ついでに集めてくれば良いでしょう。石灰は、お菓子に入っている消石灰を使っても大丈夫ですよ。

腐葉土を作るのに向いている枯れ葉はケヤキなどの葉っぱが薄く葉に油分を含まないものが良いとされています。

因みにイチョウやツバキなど肉厚の葉の植物や松などの針葉樹の葉っぱは腐葉土に向いていません。腐りにくいと言う部分と植物が持つ油分が落ち葉の発酵を妨げるからです。松などの針葉樹の葉っぱは見るからに腐りにくそうですよね。

単に庭の土を水はけの良い土にしたいなどの目的ならどのような植物でも落ち葉堆肥にできます。

しかし今回は来年の夏野菜を育てるための畑の土をリフレッシュするための落ち葉堆肥なので広葉樹のカサカサしたケヤキなどを中心に使いました。

我が家の庭土はもともとカチカチの粘土質なので庭を作りはじめは当初は、手当たり次第の植物の葉を土に投入しました。もちろんイチョウもサクラの葉など分解しにくい植物の葉も混ぜました。

 

 

腐葉土と言うよりは、土壌改良材としての枯れ葉を大量に庭土に混ぜ込み水はけを良くしたのです。単に庭の通路などの水はけを良くしたいと言う場合はさまざまな植物の葉を使えば量が稼げ手軽に土壌改良が可能です。とにかく庭となると面積が広いので土壌改良をするのはひと苦労です。

ステップ01 腐葉土を作る穴を掘る

腐葉土を作る方法はいろいろありますが、一番簡単なのは地面に穴を掘って落ち葉を投入し枯れ葉の次に生米糠もしくは油かすをサンドイッチにして行く方法です。

乾いた落ち葉に水を掛けながら発酵のための資材である生米糠や油かすを落ち葉にまぶしながら重ねるのです。

枯れ葉を重ねながら足で踏み潰し油かすをなじませます。落ち葉を生米糠や油かすの発酵熱で一緒に発酵させ堆肥化するのです。

発酵を進めるためには水分が不可欠です。枯れ葉が乾燥しないように穴に枯れ葉と米糠や油かす+水を入れたらビニールで覆いをするなどして発酵を待ちます。

私の場合は培養土の入っていた袋などをとっておいて腐葉土づくりの時に使用します。その上にビニールシートを二つ折りにしてカバーします。

この上にビニールシートを掛けて雨や寒さから落ち葉堆肥を守ります。人によっては要らない毛布などで保温すると言うやり方もありますが、廃材でゴミが出ない程度で工夫することをお勧めします。

落ち葉堆肥を作る穴を掘る場所がない場合は丈夫なビニール袋や大きめのポリバケツや植木鉢、堆肥作り専用のコンポストなどさまざまな容器で落ち葉堆肥を作ることが可能です。

私は庭に掘ってある腐葉土堆肥用の穴を毎回使用しています。腐葉土を作らない夏などは枯れ葉や残渣、刈った雑草などを投げ込んでいるブロックで囲んだ蓋付きの1メートルほどの穴です。蓋は防腐処理された板を使っています。

ステップ02 枯れ葉の発酵・発熱を待つ

落ち葉堆肥の発酵には、外気温に左右されます。外気温が最低でも10度程度あれば、通常一週間くらいで発酵が始まります。落ち葉堆肥が発酵すると高い場合は約70度くらいまで温度が高くなります。

投入した分解するべき資材=落ち葉の量や種類、発酵を促すための資材である生米糠や油かすの量、そして水分の保持状態と外気温で発酵の進み具合は変化します。また発酵温度にも違いが出ます。あまり少量の落ち葉ですとなかなか発酵が進みません。

理想を言えば小さくても畳一枚分くらいの面積で深さが60センチ以上あれば良いかと思います。落ち葉堆肥の発酵はある意味、発酵と分解と言う自然の営みを人為的に行うので早急に結果は出ません。じっくり発酵と分解を待って良い腐葉土を手に入れましょう。

 

 

準備できる落ち葉の量が少なく足りないと思っても、時間とともに発酵はするので気長に待ちましょう。なんでもそうですが発酵して熟成させるには時間がかかります。

また、冬の訪れとともに気温が下がれば発酵は上手く進みません。その年の寒さとの関係もあるので焦らずこまめに水を掛けて乾燥をさせないようにしましょう。上手く発熱し発酵が始まればしばらく様子を見て2週間に一度くらいかき混ぜます。

太めの支柱やスコップなどでかき回して、更に米糠もしくは、油かすを足します。乾燥しているようであれば水も加えましょう。米の研ぎ汁があれば水代わりに掛けると発酵の助けになります。

上手く発酵が進まない場合は?

特に関東の冬は寒く乾燥しています。湿度も下がり雨も降らず、気温が低いと落ち葉堆肥は全く動きをみせません。

でも、真冬に動かなくても少し温かくなる頃には発酵が始まるので安心してください。腐葉土づくりはこれと言ったマニュアルはないと思っています。

ただ、発酵の栄養源になる米糠や油かすには、害虫が付きやすいので害虫が活動していない寒い季節に入る前に仕込むと良いと言うことです。

思いの外、早く寒さが強くなった場合は仕方ないと考え気温が上がる春を待てば良いと思いますよ。時間が経てば否応無しに枯れ葉は発酵し腐葉土になるものなのです。人間はその手助けをしているだけなのであまり神経質になることはありません。山道や大きな公園などの落ち葉を見ると自然の腐葉土と化しているのがわかります。何もしなくても落ち葉は土に還っていく自然の営みなのです。

目的はあくまで家庭菜園の夏野菜の定植までに腐葉土堆肥を作ることです。初夏までに落ち葉堆肥になれば問題はありませんよね。

ステップ03 腐葉土堆肥を畑に鋤き込む

初夏前に落ち葉堆肥が完成したら畑の土の半分以上を出来上がった腐葉土堆肥と交換もしくは足しましょう。土が少ない畑の場合は交換せずに足すだけでも良いと思います。その場合は、緩効性肥料の元肥をしっかり入れて栽培を開始しましょう。

出来上がった落ち葉堆肥の量にもよりますが、大量に落ち葉堆肥が完成すれば畑の土はそれだけ新しくリニューアル出来ます。

でも足りない場合は、完熟牛糞堆肥や培養土を購入してミックスすれば済みます。全部が全部上手くいかなくてもさまざまな資材を駆使すれば畑の土は新しく再生することが可能です。

畑の土を混ぜる時はしっかり耕しましょう。どんなに高価な肥料も堆肥も畑をしっかり耕すことをしないと効能を発揮出来ませんし苗も上手く育ちません。

逆に拾ってきた落ち葉で作った堆肥だけでもしっかり耕し丁寧に作った畑には豊作が期待できるでしょう。毎年使う大切な畑なので大切に耕して楽しい家庭菜園を行いたいものです。

大昔からお百姓さんは畑で作物を作って来たわけですが、農作業をする姿そのものが耕す姿と言ってもおかしくないくらい耕しているイメージがありますよね。時代劇でもお百姓さんは必ず鍬や鋤を持って畑を耕しています。ということは、畑は丁寧に耕してこそ収穫が期待できると思うのです。

仕込みから二週間・真冬のため動きなし

一方、私の落ち葉堆肥は、年末に落ち葉堆肥を仕込みを行ってから約二週間が経ちました。正月が過ぎ寒さは厳しくなる一方です。

仕込みからほとんど雨が降っていない乾燥した毎日が続いています。そして気温も最低気温がいよいよ0度を下回る日が出てきました。最高気温も一桁で今年も寒いです。暖冬と言われていたのに寒さが厳しい東京の冬です。

例年なら東京の冬は正月前にはあまり寒くならないものなのですが、この冬は昨年同様寒さが厳しいと感じています。湿度も低いので一層寒く感じます。

肝心の腐葉土堆肥ですがシートを外して中を確認しました。心配していた乾燥はしていなかったものの発酵は進んでいませんでした。温度は低いままです。気温が低い上に日が当たらない庭なので仕方ありません。このまま乾燥に注意して発酵を待つことにします。

せっかくシートを外したので、油かすと米の研ぎ汁を掛けておきました。冬の空気は乾燥しているので保湿はしておいて良いと思いました。

せめて11月くらいの暖かいうちに腐葉土堆肥の仕込みが出来れば発酵が進んだかとおもいますが、このまま様子をみることにします。今後の変化は随時追加して行きたいと思いますのでブックマークをお願いします。


落ち葉を堆肥を作るべく作業をしてから一年以上が経過しました。思った以上に良い腐葉土を得ることが出来ましたので追記します。現在、夏のトマト栽培に向けて畑の準備を進めています。腐葉土の熟成には一年以上かかったことになります。なので昨年の夏は使うことが出来ませんでした。足掛け二年の落ち葉堆肥となります。

出来上がった腐葉土の様子ですがしっかり砕けてスコップをさしこむと柔らかい土にさしこむのと同じ感触ですんなりとスコップが入って行く状態です。カサカサだった葉が分解されて柔らかく変化していました。少し葉の形状が残っている部分は良く砕いてかき混ぜておけば良いでしょう。

長い間熟成を待った腐葉土の中には土壌の分解者であるミミズやコガネムシの幼虫が居ました。コガネムシの幼虫の役割は終了しましたので捕殺処分にしました。早めに捕殺し成虫になり植物の葉を食害することを防ぐ為にも幼虫のうちに退治することが大切です。

落ち葉堆肥をしっかり熟成させるには時間がかかります。常に良い状態の落ち葉堆肥を準備するには毎年落ち葉堆肥を仕込み更に二ヶ所で行うのが理想かと感じています。

畑の場所は昨年トマトを栽培した畑を再度使います。もちろん連作栽培になりますので対策を講じます。昨年の収穫が終了した時点で植えてあったトマトの葉や茎の残渣を畑に埋めておきました。ビニールシートで覆って春を待ちました。

一旦、畑を耕し直し埋めておいた残渣の未分解のゴミなどを取り除きしっかり土を混ぜ、そこへ新しく出来上がったばかりの腐葉土を鋤き込みトマトの苗が育つまで再び土を寝かせます。

トマトの定植まであと数回耕す予定です。この後は、牡蠣殻石灰や完熟牛糞堆肥などを混ぜ込んでいくつもりでいます。

約一年以上前の寒い時期に仕込んでやっと出来上がった腐葉土なので大切に使い今年も夏野菜を豊作に導きたいと考えています。

今回も長文をお読みくださいましてありがとうございます。♡香


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