終わることのない永遠のイチゴ栽培
長く楽しむ冬のイチゴの定植作業とポイント
イチゴ栽培は365日楽しめる家庭菜園でも珍しい長期的な栽培が魅力な植物です。ランナーで子苗がどんどん増えて栽培期間は永遠とも思えるほど長い植物なのです。
なかでも四季成りイチゴは、季節ごとに花が咲き実がなり収穫が可能で一年中可愛い花と実を見ることが出来ます。
イチゴ栽培をしてはいるけど実が小さく少ししか収穫出来ずに悩んでいる方は必見ですよ。
イチゴの生産性が向上し更にイチゴの苗を健康に保つ栽培方法や来年の夏の酷暑に備えた栽培方法をご紹介します。
基本的には大量のイチゴを収穫したい場合は、大量の健康な苗を栽培することが一番の近道です。一年目はイチゴの実を収穫する以上に子苗を増やす工夫が重要になります。
来年の夏を上手く越すためには、冬の定植にポイントがあります。本格的な冬が来る前にしっかりと準備をして春の大収穫を狙いましょう。
せっかく育てるなら大きくて美味しいイチゴを沢山収穫したいですよね。どうしたら大きく甘いイチゴが収穫出来るのか?
そして、イチゴの苗を永遠に生かし栽培することが出来る方法をまとめています。
基本的にイチゴの収穫量が一番多いのは春の収穫です。開花は、桜の花が咲く頃です。その春の収穫で大きく美味しいイチゴを収穫するためには本格的な冬が来る前に夏から育てて来たイチゴの子苗をストロベリーポットやプランターに定植することです。
新しい若いイチゴの苗を更に充実させて真冬の休眠期に備えることで春に確実に花を咲かせる準備が出来ます。イチゴの苗は、冬の寒さを感じて多くの花芽を着ける性質を持っています。
イチゴは耐寒性が強く葉が紅葉しても生き続けて真冬を越します。春にしっかりとした苗になるように元肥などをしっかり与えた土作りをして定植作業をしましょう。
今回、我が家で使用するイチゴの苗は、今年の夏にストロベリーポットで栽培しているイチゴの苗から採取したイチゴの子苗を使用します。
現在このストロベリーポットには、花が咲いて実も成っています。
沢山のポケットのついたストロベリーポットですが、既にポケットに空きはありません。ですから、黒い苗ポットにランナーからの子苗を採取して大切に育てて来ました。
例年よりも子苗の数が少ないこともあります。2018年の夏は異常な暑さで多くの苗が枯れてしまいました。また、ランナーを出す苗がほとんど無く、唯一、ストロベリーポットのイチゴの苗からだけ子苗を採取出来ました。
私は、夏は好きですがあまりに暑い日が続くと植物が上手く生長出来ず枯れたり、花が咲かなかったりと問題が多くなると感じています。
いよいよ冬のイチゴ定植作業
今日定植するのは、左から三郎苗と次郎苗、太郎苗の三種類です。中でも三郎苗は、一番良い苗ということでポケットが3個ついたストロベリーポットの真ん中に植えることにしました。
次郎苗と太郎苗は壁掛け型のプランターに植え付けることにしました。
来年は、この三郎苗から出たランナーで更にイチゴの子苗を増やす予定です。もちろん次郎苗も太郎苗も良く育っているので上手く育てて収穫を狙います。
イチゴの三郎苗とは?なんで三郎苗なのか?
イチゴは条件が揃うとランナーと言うツルを伸ばし子供の苗を増やして株を増やして行きます。場所があればランナーを出さずに根元に株が増える場合もあります。ランナーで増える場合は、一本のランナーから約3個の苗が採取出来ます。
一番はじめに着く子苗は「太郎苗」次が「次郎苗」三番目が「三郎苗」となります。親株からだんだんと遠くなるに従って、イチゴの苗は良い苗と言われています。
それはランナーを通じて親に寄生する病原菌などが伝搬する可能性が薄れるからだと言われています。
特に親株がアブラムシなどのウイルスに感染している場合は親株から遠い三郎苗は、感染していない可能性が高いと言う具合です。
親から遠くに出来る子苗の三郎苗が良いとされる理由です。今年は出来た子苗が6個しかないので大切にして来年は更に増やしたいと考えています。なので、上手く育った三郎苗に期待しています。
イチゴの苗の定植の手順
用意するものは、ストロベリーポットやプランターなど植木鉢でも大丈夫です。植える鉢やプランターは古いものはキレイに洗っておきましょう。
使っていなかったプランターやストロベリーポット、植木鉢はナメクジなどの卵やカビなどが付着している場合もあるので軽く水洗いしてから使用しましょう。
培養土は、新しく購入しましょう。いつも書きますが、高価な培養土をわざわざ購入する必要はないと考えています。
ホームセンターなどで、一番安いものでも充分に栽培や収穫は楽しめます。
せっかく高価な培養土を使用しても水やりや害虫駆除などを怠ればイチゴの苗は枯れてしまいます。
余裕のある場合は、イチゴ用の培養土なども売られていますので購入すれば良いと思います。
この冬に定植するイチゴの苗は、来年の夏以降も生き続けるであろうイチゴの苗です。また長期に渡り栽培をし、子苗を採取するための大切な親株になる苗でもあります。
元肥と言って生長して行く過程での栄養も培養土に混ぜ込んで定植をしましょう。
そのために用意した肥料は、緩行性の化成肥料のマグアンプKとアイリスオーヤマの完熟牛糞堆肥、そしてコウモリの糞を発酵させた有機肥料バットグアノを使用しました。
ポイント① ゆっくり効果のある肥料を使う
化成肥料はいろいろありますが、さまざまな植物に使えるマグアンプKを常備して使用しています。ゆっくりと効果がある緩行性の肥料は植物に穏やかに行き渡るので肥料で植物が傷むことが少ないのです。
お手持ちの化成肥料があるならそれを使用してください。家庭菜園に絶対はないと考えています。出来ればと言った考え方で行ってくださいね。
一応、マグアンプKはイチゴ栽培にもその他の植物の栽培にも使えてリーズナブルです。植物ごとにいろいろと肥料を揃えるのも楽しいですが、多くの植物を育ててみたい場合は、マグアンプKがお勧めです。
ポイント② 水持ちの良い堆肥を使用
2018年の猛烈な暑さを鑑み来年も更に暑くなるのではないかと考えています。特にストロベリーポットの培養土はなかなか交換出来ないのでアイリスオーヤマの完熟牛糞堆肥をしっかり多めに混ぜ込んでおくことにしました。
アイリスオーヤマの完熟牛糞堆肥はピートモスと牛糞をブレントしたペレット状になっていてニオイはしません。また、水分を含むと三倍に膨らみ培養土の水持ちが非常に良くなります。イチゴとピートモスは相性も良いので多めに混ぜてみました。
ポイント③ バットグアノを使用
バットグアノは、有機リン酸を含むコウモリの糞が発酵して出来た肥料です。以前から気になっていた肥料なのですが、なかなか手に入らずにいてやっと使うことが出来ました。
以前に見た園芸番組でイチゴ栽培に良いとすすめていたのですが、イチゴ栽培以外でも効果がありそうです。
追肥で使用するより元肥で使用するほうが吸収が良いようです。バットグアノの袋の注意書きに天然素材なので、使いすぎても問題がないと書いてありました。
何となく不思議な注意書きですが、初めて使うので量はマグアンプKより少なめにしてみました。マグアンプKを3としたらバットグアノは1くらいの感覚です。
イチゴの定植方法をご紹介します
夏から育てているイチゴの子苗は、既にポットの底から根が出ています。しっかりと根づいている証拠です。
洗ったストロベリーポットを用意して培養土と元肥のマグアンプKとバットグアノ、アイリスオーヤマの完熟牛糞堆肥を混ぜておきます。
ここにポットから抜き出したイチゴの子苗を定植していきます。すっかり根が回り根鉢が出来上がっています。
根鉢を崩さないようにストロベリーポットの培養土の上にのせましょう。深植えにならないように周りに培養土を入れて行きます。
壁掛けプランターにも次郎と太郎苗を定植して行きましょう。培養土と肥料などは同じ要領で定植して行きます。
ただし、壁掛けプランターの場合は、ランナーの親に近い方を壁側にします。花芽はランナーの反対側に出て来るので花や実をこちら側に成らせるために向きを考えて植えて行きます。
最後は、ウッドマルチをして終了です。イチゴの苗の中心のクラウンと言う葉の根元に培養土が掛からないように浅く植えましょう。
今日はストロベリーポットひとつと壁掛けプランター2個が出来ました。
あと3個の子苗が残っています。時季をみて定植して行きたいと考えています。本格的な寒さが到来する前にイチゴの定植作業を終了出来ればしっかりと根付いた状態で真冬の休眠期を迎えることが出来ます。
そして春になれば一気に目を覚ましたイチゴの苗が花を咲かせることでしょう。定植したイチゴのストロベリーポットとプランターは雨に当てないように軒下で管理すると良いでしょう。
冬のイチゴ栽培の注意点は?
11月に入っても青々と葉を茂らせて生長は旺盛です。東京では気温が20度から10度をキープしています。雨も降りましたが、少なめで徐々に冬の乾燥が始まっています。
夏から相変わらず雨に当てることは避けたほうが良いと感じています。それは、黒星病の原因になるからです。黒星病とはイチゴの葉に黒いシミが出来る病気です。
黒星病は、雨に当たると発生しやすいので、栽培するイチゴの葉を雨に濡らさないように管理することが大切なポイントです。雨の降りそうな日は、軒下などにイチゴのプランターを避難させるなどちょっとした気遣いが必要なのです。
最低気温が10度あり昼間は晴れて温かい場合は水やりを忘れないようにしましょう。特に空気が乾燥しはじめていますので葉が乾きやすいので注意が必要です。また、定植直後しばらくは水やりをこまめに行いましょう。
イチゴは基本的に休眠するまでは水やりはしっかり行う必要があります。葉に水が掛からないように静かにたっぷりとあたえます。水やりの際に培養土が跳ね返ることもあるので土の表面は必ずマルチングをしましょう。
私は、ウッドマルチを使用しています。ビニールのマルチでも良いですし、藁が手に入るなら藁が良いでしょう。
東京だと藁がなかなか手に入らないのでウッドマルチを使用しています。水やりが楽ですしウッドマルチなら熱湯消毒をして繰り返し使えリーズナブルだからです。
イチゴは水が好きですが、葉を水に濡らしたり培養土が付着することは避けなければなりません。病気の原因になるからです。
イチゴの病気で多いものは、葉に黒いシミが出来る黒星病や白い粉が掛かったようになるうどんこ病などがあります。大切なイチゴの苗の葉を元気に生長させるためにも病気は未然に防ぎたいものです。原因は、風通しの悪い場所に置くことや葉に水やりの水が掛かること、水やりの際に培養土が葉の裏に飛び跳ねることなどです。
葉が黒くなっていたり、白い粉が掛かったように見えたらすぐに異常のある葉を切り落としプランターから隔離して他の苗に伝染しないようにしましょう。どちらの病気も感染します。
害虫の被害も病気も薬剤を使用して解決する方法もありますが、家庭菜園でのイチゴ栽培なので農薬を出来るだけ使用しないように心がけることが大切です。
また、ちょっとした気遣いで害虫も病気も回避出来るので毎日イチゴを見る習慣を身につけると栽培が更に楽しくなります。
春の訪れが楽しみなイチゴ栽培
季節は寒い季節に向かっていますが、暖かく可愛らしい花が咲く季節を楽しみにイチゴ栽培をはじめてみませんか?
ホームセンターなどでさまざまな種類のイチゴの苗が売られています。はじめはひとつでもどんどん増えて沢山のイチゴが収穫出来るようになります。
冬からのイチゴ栽培にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。春が楽しみになりますよ。
今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。♡香
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