湿度と温度の上昇で大繁殖するダニ。秋にも。
刺されて炎症?既にアレルギー?厄介なダニを徹底駆除
春先、花粉症に悩まされる人は少なくありません。しかし、花粉が飛ばなくなったのに、まだクシャミや鼻水が出て辛い目も赤く痒い症状が治まらない。なぜでしょう。
それは、通年性のハウスダストアレルギーかもしれませんよ。花粉症になると他のアレルギー症状を併発する場合が多くあります。多いのが、ハウスダストアレルギーです。
ハウスダストアレルギーとは、家のホコリに混ざるダニアレルギーのことです。このハウスダストアレルギーの抗体を持っていると、ダニに刺された部分が赤く腫れ、通年性の鼻炎やアレルギー症状が出るようになります。
万が一、ダニに刺され、赤く炎症を起こすようであれば、先々、通年性のアレルギーになる可能性が大きいと言えます。
スギ、ヒノキのアレルギーなど所謂、花粉症のある人は、特に注意が必要です。実は、ハウスダストアレルギーを併発しやすくなっているのです。
その逆に、ハウスダストアレルギーの人は、花粉症を併発しやすいと言えます。一旦、暴走し始めた免疫システムは、過剰反応を起こすようになるのです。
さまざまなものに反応を広げて行きます。スギ花粉だけでなくさまざまな植物の花粉を始め、ダニ、化学製品、ラテックス、化学繊維などです。
まれに長年、経つうちに抗体反応が治まる場合もあります。でも、ほとんどの場合アレルギーは他の出口を探して出現し続けます。
アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症、ハウスダストアレルギーなどなど。通常、一旦発症したアレルギー体質は、ほぼ完治出来ません。
薬物による対処療法が主流なのです。アレルゲンを少しずつ投与する治療もありますが、時間が掛かります。そして、絶対の効果も期待できません。
ハウスダストのアレルギーの場合、ダニのアレルギーが一緒に検出されることが一般的で、代表的なダニは、ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニなどの二種類のダニです。
これらは、通常家の中にいるダニの中のほんの一部に過ぎません。ダニは、空気中にも漂っているし、布団やクッション、ぬいぐるみなどさまざまな場所にいます。
家の中に居るダニは、約30種類以上
アレルギーの原因になるダニはヤケヒョウダニとコナヒョウダニが中心です。ハウスダストとはホコリに混ざったダニの死骸やフンのことなのです。
ダニは家族の人数より多いのです。考えるだけでイヤですね。対応策は、ダニがつきやすいものを避けることです。
ダニが居そうなクッションなどを定期的に高温のお湯に浸け置き洗いすることが効果的です。60度以上の熱めのお湯に30分くらい浸け込んでから洗いましょう。
枕や布団なども同じです。出来るだけ洗える防ダニの布団などを使うようにすることがポイントです。
そして、完治出来ない。どうして?
実は、既にアレルギーは完治は可能なところまで近づいています。アレルギーは体質的な問題なので症状に対処するしか手がありません。
しかし原因を突き止めてアレルギーの原因を特定して避けることである程度は発症を防ぐことが出来ます。
更に最近ではダニの減感作療法など新しい治療法が病院で簡単に受けられるようになりました。興味のある方は病院の先生に相談すると良いでしょう。
その家庭によってダニの居る場所が違う
生活スタイルにかなり影響されるダニの繁殖場所ですがリビングのソファーやクッション、カーペットなどはダニの温床になります。
そして、畳敷きの部屋にもダニが繁殖します。意外ですよね。いくら和室でも現代の家は隙間風の入らない高気密な住宅が多いからでしょう。風通しを良くする工夫も大切です。
寝具類の布団、ベッド、枕、毛布などの中でダニが、多いのが毛布です。ここにはダニが沢山います。洗えるものは定期的に洗濯することをおすすめします。
また、その家庭の生活スタイルで増える場所が異なります。アレルギーを引き起こすダニですが、生きたダニではなくフンや死骸がアレルゲンになります。
気温が上がる梅雨時から夏まで繁殖率が最も高いと言われています。気温が、20度~30度。湿度が、60%~80%の高温多湿の時季、基本的には、夏場が繁殖シーズンとなります。
夏に大量に発生、繁殖するダニ、秋には死骸が
ダニが大量繁殖していても、容易に見つけ出すことは出来ません。顕微鏡など特別な器具がなければわからないのです。
では、どうすれば大量発生を未然に防ぐことが出来るのでしょう。こまめに掃除や洗濯をすることが重要です。ダニ自体だけでなく、餌となる人間の皮膚や、髪の毛、食べこぼしを除去してダニの棲み着きを防ぐのです。
最近では、布団用の掃除機や、専用ノズルが主流です。紫外線を使った駆除用の機器が売られています。でも、高価です。簡単に安く何とか減らせたら良いですよね。
ダニの原因を突き止める
家の中を確認します。ホコリまみれの布製のぬいぐるみなどはありませんか?古くなったドライフラワーもダニの温床になります。洗濯をしていないカーテンなどはありませんか。
置きっぱなしの座布団や汚れたクッション、洗えないカーペットなどなど、次に購入する時は、洗濯可能な商品を選びましょう。
寝室では、干していない布団類は危険ゾーンです。汚れたシーツや古い枕などは、思い切って新調しましょう。
また、洗っていない古い毛布なども洗えるものは洗濯しましょう。洗濯が出来ない場合は、これも思い切って洗える新商品を購入するのが近道です。
夏の乾いた空気の吹くうちに、洗濯出来るものは洗濯します。夏の大繁殖を防げば、秋のダニの大発生とアレルゲンの大量飛散が防げます。
出来るだけたっぷりのお湯で洗いましょう。60度くらいで浸け置き出来ればダニは死滅します。
洗濯機にお湯が供給出来る場合は、洗濯機の浸け置きコースを使用して浸け置き洗いをすれば簡単にダニ退治が出来ますよね。
布団などは、コインランドリーの乾燥機を使うとダニは死にます。
でも、コインランドリーの衛生面は?
最近のコインランドリーは、かなり衛生的に進歩しています。使う前に内部を洗浄出来る機種もあるようです。
新しい物は、常に内部の消毒もされているようです。コインランドリーの熱風は、約70度。ダニ駆除に有効です。
ご近所にコインランドリーがあるなら、先に下見すると良いかも知れません。
コインランドリーのドラムの中を確認して、ホコリなどのゴミがついていないか良く確認しましょう。
出来るだけ新しい洗濯機が良いでしょう。ダニ退治に行って、ノミを貰って帰るのはイヤですよね。
羽毛布団や、洗えないものは?
ヘタに洗っておかしなことになるのもイヤですよね結構高価なものが多いのが羽毛布団です。
余裕があれば、専門の布団業者さんに頼むのも一つも選択肢です。また、家の押し入れで寝ている古いワタの布団などを引き取ってくれるサービスもあります。
最近のものは、家の洗濯機で洗えるものも多いです。防ダニカバーなどもあるので、比較検討するのも良いでしょう。
家に布団乾燥機があれば活用しましょう
布団乾燥機を使えば、60度くらいの熱が出るので有効です。ただし、裏表をしっかりかけましょう。
洗って干したクッションも、一緒に乾燥機に掛ければバッチリです。毛布も、オンシーズンとオフシーズンの二回は洗いましょう。既に、ダニのアレルギーがある場合、空気清浄機を設置ことをおすすめします。
部屋の大きさにもよりますが、高性能な機種も安価に購入出来るようになって来ています。
ダニ除けスプレーを使う
お手製でも、既製品でもあります。また、ダニは、柑橘類のニオイが嫌いです。
レモンの皮を使いスプレーを作ります。使う材料は、消毒用のエタノールとレモンの皮だけです。エタノールは薬局で1000円以下で購入出来ます。
エタノールとは、消毒用のアルコールのことです。剥いたレモンの皮少しを漬け込みます。レモンの皮は、ピューラーで剥くと簡単に薄切りに出来ます。
そのエタノール(アルコール)を半日、冷蔵庫に入れたら完成です。出来るだけ、ガラス製か、アルコールを入れても大丈夫なスプレーに入れて布団や、カーペットにスプレーします。
少しずつ作り2~3日で使い切りましょう。また、アルコールですから火気厳禁でお願いします。
フローリングなどにも注意。ワックスが溶けて取れます。布製品だけに使用しましょう。
既製品のダニ除けスプレーも売っています。ダニ除けの薬剤などです。置型もありますのでドラッグストアなどで見てみるのも良いでしょう。
何故、夏に行うのが効果的なのでしょう
大発生する梅雨から8月に駆除しておくことで、大量の死骸やフンを残さないようにするためです。
生きているダニ以上に怖いのは、死骸と残されたフンだと言うことは、前にも書きました。大量に生まれなければ、死骸もフンも発生しません。なので夏に行うのが効果的なのです。
発生してしまった死骸やフンは、細かく粉砕されて空気中に漂います。それを吸い込むと激しいアレルギー反応が出ます。
11月はダニアレルギー患者には、非常に危険な月となります。夏に大発生したダニが、大量に卵を産み、ますます増える時期なのです。
ダニの寿命は約三ヶ月、死骸もフンもどんどん増えます。10月には、一時的に気温が下がります。
しかし、11月になると窓を閉めて暖房をしますよね。ダニが好きな季節と同じ条件が、再び揃うのです。
そこに夏の残りのダニの死骸やフンも混ざりアレルゲンの大発生が起るのです。
喘息患者が発作を起こす、厄介な時季と重なる
特に働いている場合、勤め先のビルなどOAフロアを使っているとダニの温床になっています。
ダニの死骸やフンが、暖房と同時に拡散します。そして、暖房で室温が上がり、ダニが再び増え始めます。エアコンのダクトを通して、ダニの死骸やフンが、ビルの中に広がります。
オフィスは、さまざまな紙が、多くあります。実は、紙にもダニが生息するのです。
紙自体は、木材が原料です。植物性のものがダニの温床となるのです。古い本にシミがあるのを見たことがあると思います。
あれもダニの仕業なのです。家に古い書籍がある場合は、乾いた日に本を虫干しすることをおすすめします。
こまめに掃除をする。本棚のある部屋にも空気清浄機を設置してダニの棲み着きにくい空間を作りましょう。
バルサンなど燻煙剤を使うなども有効です。いくら掃除をしても、古い紙にダニが生息している場合は、本を洗う訳には行きません。要らないものは、処分しましょう。
気管支喘息の原因にもなるダニ
ダニアレルギーから気管支喘息への移行は、珍しくありません。特に幼少期にアトピー体質だった方は要注意です。出来れば、寝室はフローリングにしてワイパーで掃除をこまめにしましょう。
乾いた風が吹く日には、クローゼットのドアも開けて、新鮮な風を通しましょう。ベッドパッドを洗濯し、マットレスに風を当てる裏返すなど工夫をしましょう。
スチームアイロンのスチームでも、ダニは退治出来るので家にあるもので工夫するのも良いでしょう。
要は、60度以上になるとダニは死滅すると言うことです。家の事情もあるので新製品の購入に関しては一概には言えません。出来るだけリーズナブルに対処したいところですよね。
まずは、換気を良くし、床に落ちた髪の毛、皮膚、食品、フケなどを取り除くようにしましょう。
これらは、ダニの好物。そして、汗1gで300匹に増える。と言うことを認識して、髪の毛などを落としておかないようにする。
ワイパーでダニの温床・エサを取り除く
出来るだけ目にしたら、ワイパーで拭く習慣を身に付けましょう。掃除機を出してくることは、明日でも出来ます。
目にした時にさっとワイパーを掛ければ、エサとなるものが素早く取り除けます。
空気も汚れませんし、騒音も出ません。夜中でも大丈夫ですから目についたときにササッと出来ますよね。
落ちた髪の毛には、目に見えないダニが沢山こびり付いていると、お考えください。
気が付けば、あなたは、ワイパーを持っていると思います。長くなりましたが、人が居るところにダニが居る。
昔の家と違い気密性が高い住宅事情です。ダニの温床になる可能性が高いと言うことです。イコール、アレルギーが起きやすい住宅事情と言えます。
酷い場合、死ぬ可能性もあることをお考えください。自分が気管支喘息だったと知らず、気管支喘息の発作をいきなり起こす大人が増えています。
余談ですが、日本人に多いダニアレルギー
アメリカ人は、何のアレルギーが多いと思いますか?実は、例の黒あれゴキブリのアレルギーが多いのです。
日本人は、主にダニですが、アレルギーの検査の表の中にゴキブリの欄があります。一瞬、目を疑いました。
ゴキブリでアレルギーってイヤですよね。ダニも、充分イヤですがゴキブリは、流石に自分がアレルギーなのだと公言したくありませんよね。
その時、医療機関の方に質問したら、アメリカではゴキブリのアレルギーが多いとのこと。
要は、古い建物をリフォームして使用することが主流だからです。ニューヨークのアパートなど、古い建物をそのまま内装だけ変えて使います。下水配水管が、古いまま?あくまで想像です。
下水管は、ゴキブリの巣になっているのです。古い建物ならなおさらです。日本でも、下水管から来るゴキブリは要注意です。
せめて、ゴキブリのアレルギーにだけは、なりたくないものです。しかし、所変わればと言ったところでしょう。住環境とアレルギーはかなり密接に関わっていると言えるでしょう。
早めに対処することで、大きな病気を未然に防げます。それは、非常に大事なことです。一回なってしまうとなかなか治せない。
新薬が使えない。あるのに使えないって、辛いですよね。でも、治らない、一生ステロイドの吸入剤を使うと宣告され、そのステロイドが効かないとなれば、本当に命に関わる訳です。
この怖さは、なってみなければ実感出来ないかもしれません。私は、結構呑気、先日も何か苦しい?って感じでした。
息苦しくて寝転んで、我慢していました。でも、救急車を呼ぶべきだったようです。先生からも、看護師さんからも注意されました。そして、最終的に新薬のお薬を使用することになりました。
せめて、毎日のケアで、ダニ退治をしましょう。特に刺されて痒い・炎症が出た場合は、あなたは、ダニの抗体が出来始めています。大量にアレルゲンに、曝されないように要注意です。
皆様のご健康をお祈りいたします。
長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。 ♡香
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