キュウリは一気に結実するので苗を3期に分けて育てる
食べ切れないからずらして収穫します
夏野菜の代表キュウリ栽培は苗を購入して始めれば簡単ですよね。キュウリの苗を買ってきて定植すればあとは開花と結実を待つだけ。家庭菜園の中で非常に簡単な野菜のひとつです。
でもキュウリの苗を一本だけ植えても折角の夏野菜を毎日楽しむことは難しいですよね。通常なら2~3本のキュウリの苗を買ってきて一気に植え付ければ沢山のキュウリを収穫できますよね。
上手くいけば毎日沢山のキュウリが一気に大量に収穫できると思いがちですが毎日5本も6本もキュウリを収穫できても実際大家族でもない限り食べ切れません。せっかくの採れたて野菜も冷蔵庫にしまっておいては意味がありません。
丁度よく上手く収穫するにはキュウリを種から栽培する方法が適しています。キュウリの苗の収穫期は状況にもよりますが意外と短いものです。なので種を蒔く時点で時期をずらしながら苗を作ることで収穫時期を少しずつずらしていけば長期間良いキュウリを収穫できるというわけです。一気に大収穫とはいかないですが順繰りとそれぞれの苗が最盛期を迎えればせっかく成ったキュウリを持て余すことも少なくなると思います。
種から育てるキュウリと買ってきた苗から育てる場合とでは苗に違いがあります。キュウリのタネが培地から直接生えているのと接木苗と言ってカボチャや他のウリ類の小苗に接木したキュウリの苗との違いです。
接木苗は通常の苗よりも値段は高めで連作障害などの障害からキュウリを守ってくれます。一方、種から育てるキュウリは、自分で接木をしない限り通常の直接生えたキュウリとなります。家庭菜園を行う場合は自身で接木作業までを行える人は少ないのではないでしょうか?一般的には連作障害に注意が必要です。
種から育てたキュウリをプランターで育てる場合は、野菜用の深いプランターに新しい培養土を入れて植え付ければ連作障害の問題は簡単に回避できるでしょう。
また、家庭菜園の場合は昨年キュウリを育ててしまっていても畑全体をしっかり耕すことで畑の土が混ざり連作障害は回避できます。ただし全く同じ狭い場所で続けて栽培すると収穫数が減ってしまったり病気が発生することもあります。
キュウリを小さな畑で連作する場合は、腐葉土や完熟牛糞堆肥などを栽培終了時に与えてしっかり次の年に備えることが重要です。収穫を終えた畑を丁寧に耕したり堆肥を与えたりすることは意外と面倒くさい作業ですよね。秋の残暑や長雨などを考えると終わった畑の作業は大変ですが次の年の楽しみとしてできるだけ行っておきましょう。
我が家の場合も毎年キュウリを同じ場所で栽培しています。家庭菜園なのであまり大きな面積ではありませんが15年前に畑を作る段階で地下1.5メートルほど掘り起こし大量の腐葉土を加えています。
腐葉土の他には、アイリスオーヤマの完熟牛糞堆肥を加え毎年しっかりと下まで掘り起こし耕してします。完熟牛糞堆肥や腐葉土も毎年必要に応じて与えています。基本的に畑の土が通常よりも多く上手く連作障害を回避できていると感じています。ですから毎年連作しても種からのキュウリは問題なく生長し収穫できますよ。
病気に強いキュウリの種を使う
今年もアタリヤさんの「強健夏秋きゅうり」の種を使いました。キュウリは栽培中も病気に罹りやすく特に多いのがうどん粉病です。うどん粉病とはカビの一種でキュウリだけでなくさまざまな植物に伝染します。特にキュウリはうどん粉病に罹り易いと感じています。症状は、初めは葉っぱに白い斑点が出来ていずれは葉っぱ全体が白くカビて最終的に枯れてしまいます。
「強健夏秋きゅうり」の種を使うのはうどん粉病に対して耐性があるからです。耐病性のあると書かれているキュウリ以外でもうどん粉病を発症しにくい「四葉キュウリ」を栽培したことがあります。四葉(スーヨー)キュウリとは漬物に向いている若干大きめのキュウリで生でも糠漬けでも美味しく食べることができるキュウリです。イボイボが大きく漬物に向いています。
以前、買ってきた普通のキュウリの苗はうどん粉病に罹ってしまい残念なことになった経験がありそれ以来病気に罹りにくい種類のキュウリを選んで栽培しています。キュウリにだけでなくウリの仲間はうどん粉病に罹る傾向が強いです。栽培する時期も夏や梅雨時なのでカビの一種であるうどん粉病は避け難い病気だと感じています。栽培している植物が病気に罹ってしまいその病気が伝染するとなるとあまり良い気持ちもしませんよね。
キュウリにも沢山の種類がありますのでご自分の作りやすい種類を種からチョイスするとキュウリ栽培はもっと楽しくなりますよ。
キュウリの3期作について
タイトルにもあるキュウリの3期作ですが3期作と言っても難しいことはありません。キュウリの種を購入して少しずつ時期をずらして種を蒔くだけです。ずらす時期も一週間から10日ほどで充分です。また同じ種でも生長の個体差がありますので大きめの黒ポットを使って種を蒔きます。大きめのポットを使うのはキュウリは生長期にもしっかりと水分を与えることが必要なのと大人の葉っぱが5枚ほど着くまで栽培をするためにはできるだけ大きめのポットの方が有効だからです。種はひとつのポットに1個で充分で同じ時期に欲しい苗の数だけ種を蒔きましょう。
キュウリの種の袋の裏には発芽率85%と書かれていますがほぼ100%発芽しますので心配な方はひとつ多く蒔いておけば欲しいだけの苗を手に入れることができます。昨年の種は中国産でしたが今年の種はインド産に変わっていました。コロナの影響でしょうか。
種を蒔いてから一週間くらいで発芽しました。同じ日に蒔いても個体差があります。
キュウリの種の難点は同じ日に種を蒔いても同じように生長しないことです。先程も書きましたが個体差があるからですがあまり気にしなくても定植をする頃には生長度合いは揃ってきます。
発芽後一週間目です個体差があります。
更に一週間経過しています。通常なら育ちの悪い苗は廃棄なのですがそのまま様子を見て育てます。段階を分けて育てたいので同じに育たなくても良いわけです。
キュウリは大きな葉っぱが5枚ほどになったら畑やプランターに定植しましょう。畑の場合でもプランターでも元肥は化成肥料のマグアンプkを使っています。
今年は比較的害虫の少ないベランダでキュウリの苗を育てていましたが一枚の葉っぱがエカキムシに食害されていました。結構食われてしまったため定植のタイミングで切り落としました。
若いキュウリ苗と老いたキュウリの苗
なんでもそうですが時間が経てば弱ってきます。キュウリの苗も最初に実るキュウリはとても美味しいものです。だからと言ってお手入れ次第で良くも悪くもなるのが家庭菜園の楽しいところなので段階的にずらして種まきしたキュウリ栽培を体験してみてください。
場所があれば畑での栽培がおすすめです。プランターですと水切れなどを起こしやすいからです。またキュウリ自体がほとんど水でできています。なんと95%が水分なのでしっかり給水できる地植えが合っています。どうしてもプランターでと考えている場合は朝晩の水やりとプランターをコンクリートの地面に直接置くことは避けましょう。
家庭菜園のキュウリ3期作は、上手くすれば美味しいキュウリを長い期間しっかりと楽しめますよ。
キュウリの害虫・ウリハムシ
キュウリには天敵がいます。それは赤茶色い体をした甲虫の「ウリハムシ」です。テントウムシくらいの大きさで若干細長くした感じの虫で空を飛び回ります。主にキュウリの若い葉を食害します。食べるものが無くなるとキュウリの実自体も食害するので侮れません。
農薬を使うのは避けたいので毎年見かけると捕殺しています。8月のお盆過ぎくらいから活動が活発になります。葉に赤茶色の甲虫がいたらバケツに水を入れて水の中に落とし捕殺するかペットボトルを使って捕獲するなどの対応が必要です。
私はウリハムシに対して薬剤を使ったことがないのですが、通常の家庭菜園用のスプレーなどでは退治は出来ないのではないかと考えています。甲虫は意外と強く素早く飛ぶので厄介です。
赤いネットを使うなどさまざまな方法が言われていますが生長したキュウリはかなり大きいので全体をカバーすることは難しいかと感じています。ただ、夕方になるとウリハムシの動きは鈍くなるので虫取り網などがあれば捕殺は意外と簡単にできます。でも何処からともなく飛んでくる虫なのでいたちごっこ的な感じはします。
ウリハムシに対しては打つ手なしって感じもしますが葉を食う害虫なのでキュウリ自体の葉を大切にしっかりと育てればウリハムシの被害も少なくて済むはずです。
キュウリの栄養と歴史
キュウリの栄養は緑色の皮の部分にベータカロテンが豊富でビタミンCやカルシウム、カリウムが緑黄色野菜の中では高い方でです。あまり栄養豊富とは言えませんが、夏の野菜のキュウリは暑さに疲れた体を癒し水分補給になるという利点があります。
冬にもキュウリは売られていますが冬のキュウリと夏のキュウリでは栄養価に差があり夏の方が断然栄養価が高いです。暑い日にキュウリに味噌をつけて食べるのは美味しいですよね。自分の菜園で収穫したキュウリは尚更美味しいでしょう。
キュウリの歴史的にはインドが原産で日本にはさまざまなルートで伝搬しました。江戸時代には完熟した黄色いキュウリが食されており甘みもなくあまり人気ではなかった野菜です。しかし明治以降品種改良が進んで現在の未熟な緑色の実を食べる習慣ができました。
キュウリが曲がってしまう原因
キュウリ栽培で気になることはキュウリが曲がってしまうという問題があります。軽く曲がるくらいならご愛嬌ですが酷い場合はつの字に折れ曲がってしまうこともありますよね。何故キュウリは曲がってしまうのでしょう。一般的には水分の不足が原因です。たまにキュウリのネットに引っかかって曲がってしまうこともあります。
プランターで栽培する場合は特に水やりに注意しましょう。また畑での栽培でもあまりに晴れの日が続く場合は朝のうちに水やりを済ませておきましょう。どのような植物の場合でも同じですが夕方雨が降る予報だからとか小雨が降りそうなど予報を当てにして水やりを怠ると植物がダメージを受けて弱ってしまう可能性が高いので充分注意しましょう。
現在のキュウリ
定植が終わって生長を待っている段階です。これから徐々に生長が進んで開花結実していくことでしょう。生長の記録は随時更新していきますね。ぜひ、ブックマークしてお楽しみください。
引き続きキュウリの3期作栽培をよろしくお願いいたします。
今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます香♡
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