可愛いストロベリーポットで増やすイチゴ
ポットを使ったイチゴ栽培のポイント
お庭のアクセントとして可愛いストロベリーポットでイチゴ栽培を楽しむポイントをご紹介します。
ストロベリーポットと言うのはイチゴを栽培するために作られた専用の植木鉢のことです。イチゴの栽培に適した形状がとてもユニークで可愛い壺のような形をしています。
イチゴを栽培していると苗からランナーというツルが出て来ます。イチゴは株を増やす時にランナーを伸ばして子苗を増やすのです。イチゴの増える特性にあわせて作られた植木鉢がストロベリーポットなのです。
壺状の植木鉢には幾つものポケットが付いています。出てきたランナーの先に出来る子苗をポケットに根付かせて新しい子苗を増やすというものです。
イチゴ栽培をしていると花が咲き実が結実した後にランナーが出て来ます。ちょうど我が家のストロベリーポットのイチゴの苗が何本ものランナーを出し、更に子苗が根付き始めたのでご紹介します。
6月の半ばになって気がつくとストロベリーポットに植えてあったイチゴの苗に変化が出ていました。
ストロベリーポットとは
ストロベリーポットは育てて楽しく見て可愛く美しいイチゴ栽培に適した植木鉢なのです。素材は素焼きのテラコッタでオレンジ色が可愛いです。イチゴの葉っぱの緑色やイチゴの実の赤色、白い花との相性も抜群です。
大きめのホームセンターなど輸入品の植木鉢を扱うお店で購入できます。ちょっと値段が高いのですが、お庭のアクセントにインテリアとして置いてみるのはいかがでしょう?通常のプランター栽培とはひと味違った味わいがありますよ。
ストロベリーポットのイチゴ苗栽培
今、我が家で栽培中のストロベリーポットのイチゴの苗は、冬にひとつだけ生き残った苗です。幾つかの苗が植えてあったのですが寒さで枯れてしまいました。とても残念でしたが一株だけ若い苗が生き残りました。
ストロベリーポットの弱点は置き場所や季節によっては水分が蒸発しやすい点だと考えています。東京の冬は寒く乾燥しています。乾いた寒風が吹き荒べば、素焼きの状態のストロベリーポットは表面から水分が蒸発して培養土は乾ききってしまいます。
壺状になっているのでイチゴの病気の原因の泥跳ねは回避できます。反面乾燥の厳しい季節は枯れやすくなってしまいます。
冬もしっかり水やりをするか冬に一旦栽培を終了して春に植え替えるなどの作業をすれば繰り返し楽しめるでしょう。
6月・結実後に沢山のランナーが出て来たら
イチゴの苗の状態が良いと花が咲いて実が成った直後からランナーが伸びてきます。ランナーには子苗が3~4個ほど着きます。始めはただのツルの状態ですが徐々に伸びてひとつ目の苗は太郎苗と言います。太郎から2つ目の次郎苗、3つ目の三郎苗と増えて行きます。
良い苗が欲しい時は、3つ目に出てくる三郎苗をポケットやポットの培養土に針金で作ったピンで培養土に固定して根を出させます。
イチゴの子苗は、ランナーで繋がって増えるわけですが親株から遠いほど良い苗と言われています。それは、親株の持つ病原菌などが子苗に伝染るからです。
親株から離れているほどその感染力が減衰するので三郎苗が良いということなのです。
イチゴの親苗は栽培途中にアブラムシなどの害虫に接触して病原菌に侵されている可能性が高いのです。健康なイチゴの苗を選んで増やすことで開花から収穫までの期間のイチゴの病気を防ぐ目的があるのです。
イチゴ栽培のプロは一年使った苗は使わず、古い苗はすべて廃棄して、新しい子苗だけを次の年に栽培するのです。
三郎苗だけを新たに栽培すれば病気の心配も減ります。大量にイチゴを栽培する場合やはり感染する病原菌のリスクは減らしたいということでしょう。
家庭菜園でのイチゴの子苗の取り方は?
でも家庭では三郎苗だけを選んで栽培することは不可能です。多くの三郎苗だけを選ぶことが出来るほど沢山のイチゴの苗を栽培していれば簡単ですが通常の家庭菜園ではあまりに大量の苗はないですよね。
少しで良いと思っても冬の寒さで枯れたりするリスクを考えれば、三郎苗でなくても元気な苗をチョイスして多めに増やす方が次の年もイチゴの栽培が出来る可能性が高くなります。
多くのイチゴの子苗を確保しておくと言う意味でも三郎苗に執着する必要はないと言えるでしょう。子苗を沢山育てて冬を越すスペースがある場合は三郎苗を選んでみてはいかがでしょう?
親株から出るランナーに着く子苗を針金で固定する
イチゴのランナーが伸びて更に子苗が育った頃を見計らい子苗の様子を見て銅製の針金でピンを作り子苗を培養土の上に置いてピンで留めていきます。
子苗の葉の根元を見ると少し根が出ていることがあります。イチゴの苗の根を培養土にしっかりと接触出来ると水分を感じた子苗の根は培養土の中に伸びて行きます。
下の写真の葉の付け根に見える白く丸いものが根の場所です。白い粒の部分が伸びて根になります。
季節や個体差もありますが3日くらいで根が伸び始めます。イチゴの苗が培養土から抜け落ちないようしっかりと針金のピンで留めましょう。また、繋がっているランナーは子苗の根がしっかり根付くまで切らずにそのままつけておきます。
イチゴの苗が確実に根付き成長を始めるとランナーは自然と枯れて乾燥します。通常のプランターだとランナーが繋がったままだと非常に扱いにくい場合があります。しかしポケットのあるストロベリーポットなら簡単に子苗が採取できます。
ランナーが枯れたらハサミを使って切る
親株から伸びるランナーは、水分や栄養を子苗に送っています。太郎苗が根付き更に次郎苗にも栄養が送られ順々に三郎苗まで栄養を送り生長を助けています。下の写真のランナーは実は真ん中の苗から内側から出ているランナーです。矢印の方向から出ています。
例えば、太郎苗と次郎苗の途中でランナーが切れてしまうと三郎苗が枯れてしまうこともあります。場合によっては次郎苗も枯れてしまいます。
イチゴの子苗を育てている間は臍の緒のような役割を持っているランナーを大切に温存しましょう。
ストロベリーポットを使うとランナーを温存したままポットのポケットに子苗を留めて発根させることが簡単にできます。イチゴの栽培用のストロベリーポットですよね。
ストロベリーポットならイチゴも可愛くぶら下がる
ストロベリーポットを使ってイチゴを栽培することでポケットから可愛らしく実ったイチゴがぶら下がります。
通常のプランターでのイチゴの栽培だと培養土の上に実が直接触れてしまったり思った場所に実が成らなかったりと実の成る場所がイマイチだったりします。しかし壺状のストロベリーポットなら垂れるように実が成るのです。
見た目が本当に可愛いですし色合いが素晴らしいです。イチゴの花が咲く前も花が咲いている時もそして実が成り赤く熟すイチゴの段階ごとに楽しむことが出来るのです。さすが専用の栽培ポットだけのことがありますよね。
ストロベリーポットでイチゴ栽培をさらに楽しく
甘い香りと美しい赤色の実のバランスが魅力のイチゴ栽培ですがストロベリーポットを使うことで更に美しいインテリアの要素が加わります。お庭や玄関ポーチの彩りになります。
また家庭でのイチゴ栽培の楽しさはじっくり熟した甘いイチゴを収穫出来ることです。茎に着けたまま真っ赤に熟すまで待って収穫したイチゴはとても美味しいですよね。
見た目も味も良いストロベリーポットでのイチゴ栽培を楽しむことで園芸の醍醐味である美しさの追求もあわせて体験出来るのです。イチゴ栽培の基本的な作業は通常のプランターと同じになります。大切なことは、基本的に同じです。
6月・梅雨時のイチゴ栽培のポイント
6月のランナーから子苗を採取する場合は親苗を健康に保つことが非常に重要です。
先ず枯れた葉や結実出来なかった花殻などをキレイに取り除く作業をします。枯れた葉などを放置するとやがてナメクジやカタツムリなどがやってきて食害します。
ストロベリーポットの中に害虫が入り込むことを防ぐ意味でもしっかりと掃除をしましょう。更に梅雨時には高温多湿となるため病気も発生しやすくなります。
病気を極端に心配したり園芸の消毒薬など散布するまでする必要はないと思いますが病気に罹りそうな葉などを見つけたら直ちに切り取りしっかり始末することは重要な作業です。切り取った葉は必ずビニール袋に入れてゴミとして出しましょう。
梅雨時の病気の種類としては、多いのが黒星病やうどんこ病です。ウイルスや菌によって発生して次々と広がります。先ず雨に当たりにくい場所に置いて雨を避けて清潔に保ちましょう。
更に病気の兆候を見極めて怪しい葉を早めに切り取り撤去します。イチゴの苗の周りなどに病気や害虫に侵された植物を放置しないようにします。
枯れてしまった植物の植木鉢や雑草は早めに片付けるように心がけましょう。上の写真の丸く囲った部分には黒星病の兆候が見られます。黒い星のようにシミが出来ています。早速切り取りました。
健康に育っている植物は免疫力も高く病気や害虫にも強いのですが一旦弱るとすぐに害虫や病気が襲ってきます。
枯れ草や雑草などを放置しないというのは生長中のイチゴの足を引っ張らないようにするためにも必要な作業です。
私のストロベリーポットの親苗はこれまで庭の片隅に放置してありました。花は咲いていないと思っていましたが、ひっそりと花を咲かせていたようです。気が付かず雨に晒してしまい結実はしないまま立ち枯れていました。
しかし結実をしなかったことで親苗はかなりエネルギーが蓄えられている感じがします。
それは多くのランナーが出ていることや子苗が元気に育っていることから感じることが出来ました。更にランナーの太さも非常に充実していて良い子苗が取れそうな気がします。
多分ストロベリーポットのポケットの数以上に子苗が出てくると思われるので足りない分は、植木鉢や黒い苗用ポットを使い培養土に根付かせて管理しましょう。
長くイチゴを栽培してきたので親株の健康状態や子苗の良し悪しがわかるようになったと考えています。
何ごとも続けることでより理解が深まるものです。先ずはイチゴ栽培に必要な子苗を採取し増やすことを目標に作業を進めましょう。
親株が弱って枯れてしまえばすべてが終了してしまいます。また思わぬアクシデントに見舞われれば一気に終了となります。
子苗採取はイチゴ栽培のリスク回避の意味でもしておくことが良いと思います。
可愛く楽しいイチゴ栽培を手軽に楽しみ長く栽培したいですよね。枯れたらまた苗を購入すると言う考え方も出来ますがせっかくある目の前の生命を大切に育む体験を重ねることはとても良い経験になります。
ぜひ今あるイチゴの苗を大切に栽培して更に子苗を増やして楽しんでください。
梅雨時のお手入れ次第でイチゴ栽培の問題がかなり減ることは確かだと思います。
今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。香♡
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