春ジャガイモ栽培の害虫・カンタン3のポイントで完璧退治。

春植えジャガイモ栽培の敵を退治

冷蔵庫で芽が出てしまったジャガイモを春も栽培


ジャガイモの栽培の季節は春と秋の二回楽しむことが出来ます。今回は春植えのジャガイモの害虫のカンタンな退治方法と予防法をまとめます。

 

 

我が家のジャガイモの苗ニジュウヤホシテントウ=テントウムシダマシに食われて緊急事態でした。でもカンタンに駆除出来たので記事にします。

春植えのジャガイモ栽培を楽しんでいる方も多いかと思います。私も昨年の秋植えジャガイモに引き続き、春のジャガイモ栽培にチャレンジしました。種にしたジャガイモは秋植えのジャガイモと同じで冷蔵庫で発芽してしまったジャガイモです。

実は、同じ日に買ったジャガイモを秋と春の種芋にしました。なんとも恥ずかしい話しではありますが、食べようと思って買って来たにもかかわらず、忙しさに負け冷蔵庫で発芽し、秋に植えて残ったジャガイモを更に春にも植えました。

凄くしわしわでもう発芽はしないだろうと半分諦めていましたが、あっという間に発芽してしっかりとしたジャガイモの苗になりました。ジャガイモの生命力に改めてびっくりしました。

秋に植えて収穫したジャガイモは非常に美味しく春にまた栽培出来ることは本当に嬉しいものです。

春植えジャガイモも植付け後約2週間で発芽

種ジャガイモは秋植え同様既に発芽していました。種芋のしわしわ加減が酷く写真すら撮っていません。そして小さなシワシワのジャガイモなので丸ごと種芋にしました。

その種ジャガイモを春から夏は、日当たりが良くなる庭の畑に植えました。植え穴は深めで土寄せの手間を少し省きたいという魂胆がありました。

 

 

当初、発芽しなくても良いかな?と少々腰が引けていましたが、濃い緑色の芽が土をかき分け地面に顔を出したときには非常にワクワクしました。夏の収穫までしっかりと育てようと心を新たにスタートしました。

しかし、春植えのジャガイモの経験はほとんどありません。一体どのような試練が待っているのか模索しながら栽培を開始。

春ジャガイモの芽かき作業

秋のジャガイモ栽培でも行いましたが、春の栽培でも発芽して苗の高さが10センチくらいになった頃にジャガイモの芽かき作業をしました。

ジャガイモの芽かき作業とは、種芋から発芽した数本の芽のうち一番育ちの良い芽を残し、生長の悪い芽は抜き取る作業です。種芋から発芽した茎を捻るようにして抜き取ります。その際、種芋が一緒に抜けてしまわないようにしっかり地面を押さえて反対の手で捻って引っ張ると上手く抜けます。

芽かきの作業では、面倒ですが、ハサミはくれぐれも使用しないようにしましょう。

ハサミを使うと病気が伝染する可能性があります。葉を切るときも茎を切るときもすべて手で行えば心配がありません。

暖かい季節のジャガイモ栽培の敵・害虫

ジャガイモの栽培での害虫被害は、アブラムシやテントウムシダマシなどの被害があります。

 

 

秋にはいなかった害虫が登場します。秋は、ナメクジの被害が大きかったのですが、春は既にテントウムシダマシが出現しました。

下の写真がテントウムシダマシ=ニジュウヤテントウの成虫です。成虫の姿で冬を越したと考えられ葉っぱを食べています。

テントウムシダマシとは、ニジュウヤホシテントウと言う別名を持つテントウムシにちょっと似た姿をした甲虫です。

このふたつの昆虫は、姿は似ていますが、テントウムシが肉食でアブラムシなどを食べる益虫なのに対して、ニジュウヤホシテントウは、肉食から植物食に変化した害虫という部分です。

更に畑で育てるナス科の植物の葉を食害するという部分では、夏野菜の天敵と言っても過言ではありません。

ニジュウヤホシテントウを放置すれば大量に増えてナス科の植物は大きな被害を受ける害虫なのです。

テントウムシと騙されないように要観察

はじめテントウムシかな?と思いましたが、テントウムシダマシ=ニジュウヤホシテントウのことを知っていたので害虫に違いないと直感しました。

明らかにナナホシではなく黒い星の数が多いのです。それにテントウムシよりも少し小さめでさらに全体的に黒っぽいのも特徴です。

先週までいなかったのにどこから来たのか?と思いましたが、すぐに分かりました。

①ニジュウヤホシテントウは、雑草から畑に入り込む

我が家の前の公道の植え込みに大量に蔓延ったイヌホオズキを刈り取った際に入り込んだと思われます。非常に大量のイヌホオズキの葉と茎を庭の堆肥として搬入したのです。

実はこのイヌホウズキもナス科の植物で大量に蔓延っていたためニジュウヤホシテントウの住処となっていたに違いありません。

すぐに穴に埋めるなどの作業をすればよかったのですが、雨が降り出してしまいシートを被せたまま放置してしまったのが原因かと反省しています。

すぐに刈り取って搬入したイヌホウズキの残渣には石灰窒素を散布し、土を掛け更にシートで覆いました。石灰窒素は、散布当初は毒性があり害虫の成虫も幼虫も、更に卵も殺します。そして雑草の種子も死滅します。早急に作業をして被害拡大を防ぎました。

ジャガイモを食害し始めたテントウムシダマシの駆除

夏野菜を食害する害虫、特に甲虫では、植物の種類によって結構明確に分かれています。有名なものでは、キュウリやスイカの葉や花を食害するウリハムシ、マメ科の植物の汁を吸うヒメマルカメムシ、カメムシ、そしてナス科の葉を食害するテントウムシダマシ=ニジュウヤテントウです。

ウリハムシは黄色い甲虫で、晩夏になるとどこからともなくやって来てキュウリなどのウリ科の植物の葉や花を食害します。動きがすばやく捕殺するのが大変です。

 

 

一方、ヒメマルカメムシや、テントウムシダマシは、特徴として敵(人間)が捕まえようとすると葉から転がり落ちて地面にまぎれて逃げる習性があります。

この転がり落ちる習性を利用して、ペットボトルに水を入れて捕殺します。やり方はカンタンで水の入ったペットボトルの蓋を開け口をテントウムシダマシのそばに持っていき指や棒などで刺激するだけです。

下に落ちるタイミングを見計らいペットボトルを構えて捕らえて蓋をすれば水に溺れて死んでしまいます。

薬剤散布の方法もありますが、甲虫は薬剤耐性が強く沢山の農薬を使うことになるので家庭菜園では、こまめに観察して捕殺する方法がおすすめです。

一回捕殺し、暫くしてまた畑を見に行く

意外と害虫も用心しているので、はじめに捕殺作業をしてもう居ないと思ってもしばらくしてまた畑に行くと姿を現すものです。

時間がある昼間や朝に捕殺作業を数回すると良いでしょう。葉が元気なうちは、食われた痕跡のある葉を手で切り取っておくと、再度食われたらすぐに分かります。葉を一枚二枚切り取っても生長が著しい時期のジャガイモはすぐに葉を展開します。

葉が食害されてしまった場所を確認しておくと被害の拡大の有無がわかりやすく駆除の管理がしやすくなります。テントウムシダマシは、季節が進むと食害しながら産卵する可能性も出て来ます。出来るだけ葉を食害されたら早めの対処をしましょう。

どのような植物もよく観察して状況を把握することで害虫の被害を最小限に留めることが可能です。

②ジャガイモにつくアブラムシ

実際、私はジャガイモ栽培でアブラムシの被害を受けたことがないのですが、アブラムシが付く要因のひとつは風通しの悪い場合が考えられます。あまりに種芋の間隔が狭い場合や、葉が茂り過ぎているなど何から原因があるはずです。また、畑の近くにある植物や雑草に大量のアブラムシが繁殖している場合も考えられます。

雑草は出来る限り刈り取るか、防草シートで地面を覆いアブラムシを寄せ付けないようにしましょう。また、近くにある植物に農薬を与えている場合も無農薬の菜園に害虫はやって来ます。

家庭菜園で無農薬栽培をしている場合、近隣の農家などで大量の農薬を散布していれば、その影響は少なからずあるはずです。

 

 

私の経験では、植物の種類によってアブラムシがつきやすいものとつきにくいものがあると感じています。

家庭菜園のアブラムシ退治には牛乳のスプレーコンパニオンプランツを一緒に植えることで害虫を遠ざけることも出来ます。

ジャガイモのコンパニオンプランツで対抗

ジャガイモの栽培場所の近くにコンパニオンプランツとして向いているのはネギの仲間です。長ネギチャイブニンニクなどです。

また、マメ科の植物も良いとされています。マメ科の植物には、土壌を豊かにする根粒菌があり空気中の窒素を土壌に取り込み定着させることができます。

マメ科の植物でカンタンに栽培出来るのはシロツメグサいわゆるクローバーです。クローバーの種はホームセンターでも購入出来ますし、土手や公園に沢山自生しているのでひと株分けてもらってくれば、お金を掛けずにコンパニオンプランツが手に入ります。

注意点としては、公園などは、管理者が管理している場合があるため、株をもらうのではなく種をいただく程度でとどめましょう。

また、土手などなら大量に自生しているので、ひと株いただくにはうってつけです。でも、自然を破壊するようなもらい方は禁物です。どちらの場合も周辺の配慮し自然のお裾分けをいただく精神を忘れないようにしましょう。

当たり前ですが、個人宅の植物を勝手にいただくのはマナー違反以上に犯罪になりますので慎みましょう。

③夜に出る害虫・ヨトウムシやナメクジ

秋のジャガイモ栽培の際も被害を受けたナメクジは、春からも活発に野菜の葉を食害します。また、昼間は土の中に潜み夜になると葉や茎を食害するヨトウムシもジャガイモの害虫です。

やはり暖かい季節のジャガイモ栽培には敵も多いものです。あなたが眠っている間に食害されてしまうとあっという間にジャガイモは丸坊主にされかねません。

昨日まで食われてなかったのに一晩経ったら何かに葉を食われている痕跡があってびっくりと言う場合は、夜の敵の存在を考えてみましょう。

夜間に懐中電灯を携えて夜回りをすると犯人を見つけることが出来ます。夜間と言っても真夜中に見に行くのではなく、19時から21時くらいの時間帯で充分です。

陽が落ちて地面に夜露が出始めるころ、ナメクジなどの夜行性の害虫は活動を開始します。夜は、ナメクジやヨトウムシのお食事タイムなのです。

見に行くときは、出来るだけLEDの懐中電灯が良いでしょう。LEDの特性として虫には光として認識できないので見られていることに気が付かず捕殺やしやすいのです。

要らない割り箸ハサミなどで捕殺します。ちょっと気持ちが悪いですが、水を張ったバケツや蓋付きの空き瓶などを上手く活用すればカンタンです。

私は園芸用のハサミで斬り殺します。無農薬で手間いらずです。そして一番確実な駆除方法です。

せっかく捕まえても殺す前に逃げられたのでは元も子もないですよね。害虫は、見つけ次第始末するのが一番有効な駆除だと考えています。

ナメクジに塩は完璧にNG

ナメクジの場合は、塩を掛ける!と考えている方も中にはいらっしゃるかも知れませんが、場所は畑なので塩は掛けないようにしましょう。塩害の原因になります。植物と土壌にやさしくありません。

ナメクジもハサミで切って土の上に置いておけば土に分解され元に土に還っていきます。一番エコだと考えています。

ジャガイモの害虫駆除のポイントまとめ

上の写真が本物のナナホシテントウ=益虫です。

害虫の特性を見極め無農薬で退治することが肝心です。特にナス科の仲間であるジャガイモなどを食い荒らすテントウムシに似たニジュウヤホシテントウ=テントウムシダマシは侮れません。

下手をすると夏野菜全体が失敗してしまう可能性があります。旺盛な繁殖力と食害による苗のダメージを防ぐ意味からも早めの対処をしましょう。

一回目の追肥と土寄せの一週間後

先日の記事を書いてから一週間が経ちました。ジャガイモは更に大きく成長し、苗は非常に大きくなりこんもりしました。

花芽も着いていい感じに育っています。今日は、二回目の追肥と土寄せをしました。秋に植えたジャガイモと同じで花芽は着くものの開花はしません。植えているジャガイモの特性だと思います。

★しかし、気温が上がるとジャガイモの花が開花しているのを発見しました。秋には咲かなかった花は春植えのジャガイモでは開花しました。開花にはある程度の気温や日照が必要のようです。また花は、午前中でないと見ることは出来ませんでした。

先日、ニジュウヤホシテントウ=テントウムシダマシを発見して急遽、駆除作業をしてから一週間は、出来るだけジャガイモ畑を点検してニジュウヤホシテントウが出現していないか確認しました。

幸いニジュウヤホシテントウの成虫は見かけませんでしたが、二回目の追肥と土寄せ作業の際、虫食いの跡を発見しました。食われ方がニジュウヤホシテントウのものとは違います。多分、毛虫やイモムシの類だと思います。

早速、ジャガイモの葉の裏をよく観察すると黄色いニジュウヤテントウの卵らしきものを発見しました。やはり産卵していたらしいです。恐るべし生命力。

下の写真の黄色い卵はニジュウヤホシテントウの卵だと思われます。更に毛虫?イモムシ系の卵もありました。

蛾や蝶の幼虫とみられるイモムシや卵も発見しジャガイモの苗全体を調査することにしました。すると下の写真のような大量の蛾や蝶の卵を発見しました。多分ヨトウムシなど蛾の卵だと思われます。またモンシロチョウの卵や幼虫も発見しました。

なにかに食われている場合は、早めに葉の裏を確認しましょう。万が一、虫の卵や幼虫を発見したら直ぐに葉ごと切り取り害虫を駆除しましょう。

小さなイモムシなど一匹を見かけた場合は、害虫だけを駆除しましょう。軍手をしてイモムシを潰してしまえば終了。出来るだけ葉は温存したいので見極めて駆除しましょう。

害虫に大量に産卵されて孵卵してしまった場合は葉ごと切り取るしかありません。早めに発見することが肝心です。

ジャガイモの場合は葉を切る時にハサミを使わないことは、以前も書いていますよね。必ず手でもぎ取ってください。害虫や卵が他の葉や植物に飛び散らないように注意して葉を切りましょう。

害虫には活動する時間が決まっています。夜に徘徊するナメクジやヨトウムシなどは昼間はほとんど始末することが出来ません。見たら確実に捕殺すると心を鬼にしてあなたの菜園を守りましょう。

農薬を使うのは簡単ですが、安易に薬剤に頼るのは家庭菜園をつまらなくします。土壌汚染などを引き起こせば、元に戻すことは容易ではありません。

出来るだけ土壌や自然に優しいやり方を身に着けて家庭菜園を楽しみましょう。

梅雨入直後ジャガイモを収穫

春植えのジャガイモ栽培は害虫との戦いだったと感じています。東京にも雨の季節が訪れジャガイモの茎が倒れ始めたのでいよいよ収穫をすることにしました。

基本的には梅雨入り前に収穫するのがベストなのですが、梅雨入り後の収穫となりました。

ジャガイモの茎を引っ張って土を除けてジャガイモを探しましたが、なかなか見つからず成ってないのかと焦りました。でも少し深く掘り返すとジャガイモが出てきました。

収穫をしながら害虫がいないか畑の土の中をしっかり観察しました。すると、ヨトウムシの蛹を発見しました。畳半分くらいのスペースに3つの蛹がありました。もちろん捕殺しました。

これがヨトウムシの蛹です。栽培中の夜の点検でもヨトウムシの幼虫を捕殺しましたので想定の範囲内ですがやはり夏場は害虫が多いです。ヨトウムシの幼虫も発見しました。

コンパニオンプランツなどさまざまな方法があります。でも、何よりも肝心なことは、育てている植物の生長や状況を良く観察して害虫の被害を未然に防ぐスキルを身につけることだと考えます。少しでも時間を作り大切な植物の様子をみましょう。

害虫と戦いながらゴミのような種芋から沢山のジャガイモを収穫することが出来ました。

ジャガイモ栽培は家庭菜園の中でも楽しい耕作物だと感じました。

今回も長文をお読みくださいましてありがとうございます。♡香


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