
プランターのイチゴが小さい?
家庭菜園イチゴ大きく甘い実を収穫する方法
桜が満開になる頃、露地栽培のイチゴに花芽が着きます。ガーデニングや家庭菜園でのイチゴ栽培に期待することは、やはり甘くて大きい形の良いイチゴの実を収穫することですよね。
では、どうすれば大きくて甘く満足できるイチゴの実が収穫できるのでしょう?よくある悩みは、イチゴが大きく育たなかったり形がいびつになってしまうなど旨く思った大きさや形にならないということではないでしょうか。
甘い味もさることながら、大きくて真っ赤なイチゴには魅力がありますよね。でも、家庭菜園では無理って思っていませんか?また、甘いイチゴはどうしたら収穫出来るのでしょう。
甘いイチゴを収穫したいなら甘い品種の苗を購入することが望ましく一番簡単です。しかし、栽培場所や環境にも影響されるので出来るだけ甘い品種を日当たりや水はけの良い場所に植えて専用の肥料を与えるのが良い方法と言えるのです。
青果店で買ってきた大きなイチゴまでとは言わずともある程度納得のいく大きさのイチゴの実が工夫次第で収穫可能です。少し手間と心配りが要りますが、朝晩のちょっと一手間で納得の収穫が体験出来ますよ。
イチゴは栽培期間が非常に長い園芸植物です。一年中栽培に関われる珍しい植物なので丹精こめた苗に花が沢山着くと本当に嬉しいものです。
基本的にイチゴは辛い冬を乗り切らないと花芽は着かないと言われています。冬の寒さを感じて花芽が作られるのです。
真冬の間、イチゴの苗は葉っぱの動きも小さく縮こまっています。なんとなく地面に張り付いたような感じです。
でも、暖かくなると葉が持ち上がりクラウンと言われる苗の中心から次々と新芽が出て来ます。そのクラウンの真ん中から葉っぱの塊のようなものがこんもりと顔を出します。
これが、花芽です。徐々に開き中から幾つもの蕾が出て来ます。苗の大きさや生育状況にもよりますが、しっかりした苗からは、無数の蕾が顔を出してやがて花を咲かせます。
イチゴの花芽や新芽を敵から守る
イチゴの花の蕾は、乾燥に弱く軟弱です。蕾が出て来たら水やりを忘れないようにしましょう。また、風が強い日は出来るだけ軒下などに避難させ乾燥から守ります。
新芽もそうですが出てきたばかりのイチゴの葉や蕾は、とても柔らかく乾燥すると直ぐに枯れてしまいます。乾いた風は若い芽にはとてもきついのです。
苗自体は強靭な生命力を持っていますが、花芽や新芽は乾燥、湿気、害虫に弱いので要注意です。甘く大きなイチゴの実を収穫するためにはやはり葉や蕾をしっかり育てなければなりません。花が咲かなければ実がなりませんし、葉がなければ光合成が出来ないので糖分が作れません。
春一番に咲くイチゴの花の時季は未だ害虫が少ないです。しかし、徐々に害虫も動き始めます。一番に動き出すのは、カタツムリやナメクジの類でしょう。
どうしても乾燥した時季に苗には水が必要です。せっせと水を切らさないようにしていると水の気配を察知したナメクジが近づいて来ます。
何かに喰われた葉や蕾を見つけたら
柔らかい新芽や花びらを食害する害虫がいます。何かに喰われたと言う痕跡を見つけたら、葉や鉢の裏側をチェックしましょう。
また、夜間に見回りをするとわかりやすいので懐中電灯で点検すると良いでしょう。ほとんどの場合、夜の害虫に喰われます。
家庭菜園なので無農薬で栽培したいですよね。出来るだけ害虫は見つけて捕殺するようにしましょう。捕殺とは捕まえて殺すことです。ちょっと気持ち悪いですが大きな甘いイチゴを収穫するために頑張りましょう。
プランターや鉢の中の害虫を殺す
昨年来、育てている鉢やプランターなどの場合は、土の中にも害虫がいる場合があります。
いるとすればコガネムシの幼虫が疑われます。コガネムシの幼虫は植物の根を食い荒らします。
酷い場合は苗自体が生長できなくなり枯れてしまいます。心配な場合は、大きめのバケツに水を張り鉢ごとバケツに入れます。
葉が濡れないようにギリギリのところまで水を入れます。そのまま30分くらい放置しましょう。
土の中にいる虫は、溺れ死にします。虫といえども酸素がなければ溺れます。イチゴの根は水に強いので30分程度の冠水にはびくともしません。
気になる場合は、お天気の良い日に定期的にすると良いでしょう。既に花が咲いている場合は、花を濡らさないように注意して行いましょう。
いよいよ開花。人工授粉をする
弱々しい花芽も次第に膨らんで白い丸い形になります。朝になると徐々に花びらが開いて開花します。
イチゴの受粉に適した時間は朝の10時くらいまでと言われています。出来るだけ早めに筆を使って人工授粉をしましょう。
本来なら昆虫の仕事ですが、ミツバチの飛来はなかなか期待できません。特に都心の住宅地やマンションだとミツバチ受粉をしてくれることは稀です。
また、春の開花にはほとんど昆虫はいません。人間の力で受粉をお手伝いしましょう。するとしないとではかなり結実に差があると思います。
柔らかめの筆でそっと黄色いイチゴになる部分をこちょこちょしましょう。クリクリと回しながら全体に花粉が付くようにします。
小さな花や余分な花は間引く
旨く受粉出来れば、約30日で収穫になります。受粉出来ているかいないかは直ぐにわかります。ちゃんと受粉して結実していれば徐々に花は下を向き花びらが落ちて実が膨らみ始めます。
一方、受粉が出来なかった花は、上を向いたまま動きが止まり黒いままになります。しばらく様子を見て動きがないものは、ハサミで切りましょう。ついでに枯れた葉もこまめに取り除きます。
また、旨く受粉した実のあとに咲く小さな花も数や様子を見てカットします。花を間引くのです。小さい花は、小さな実にしかなりません。逆に大きな花は、大きな実を着けます。
一番花が大きい実になる可能性が高い
一番初めに咲く最初の花が大きく立派です。勿論、実も大きく育ちます。どんどん花が咲きますが少しずつ花が小さくなってきます。
また、天候や湿度、温度でも受粉が旨く行ったり行かなかったりします。
最初に咲いた大きな花が寒さなどで旨く受粉出来なければ次に咲く花を優先して育てる決断も必要になります。
万が一、大きな花が旨く結実しなかった場合は、素早く間引いて栄養を他の花に与えるようにします。
このあたりが難しい決断になります。あまり一番目に咲いた花を大切にしすぎても旨く行かなければ総崩れになります。
受粉はかなりデリケートなのです。大きな一番花が咲いた日が大雨だったり、まだ寒い日だったりと気候が安定していないと旨く結実出来ません。自然のなせる技なのです。それに春のはじめは寒暖差も大きいですよね。
イチゴの花を春の嵐から守る
春は、気候変動が大きい季節でもあります。繰り返し大雨が降ることもしばしばあります。
その場合は、既に花が咲いている鉢を雨の当たらない場所へ避難させましょう。軒下や屋根のある屋外で雨を避けるのです。
本来イチゴは、葉にも水が掛からないようにした方が良い植物です。雨の跳ね返りで泥が葉の裏に付くと病気になります。
そして、花に雨が掛かれば結実が出来ません。花が咲いている時は、雨に当てないようにしましょう。
マルチングで泥跳ねを防ぐ
マルチング(マルチ)とは、植物を育てる時に資材を使って土を覆うことです。植物の生えている土を覆うことで、土の水分の蒸発を防いだり、雨や水やりで土が跳ねて葉に土が付くことを防ぐ役割があります。
土には栄養もありますが、病原菌もいるので植物の葉や本体に土が付着しない工夫が必要なのです。
また、マルチングには、土を保温する役割や害虫が土に潜り込むのを防ぐ役割もあります。いろいろな使い方が出来るのです。
ストロベリーの名前の由来はワラを使うから
ストロベリーと呼ばれるイチゴは、ワラのマルチで育てるからストロー(ワラ)ベリーなのです。ワラで根本をマルチチングすることから由来する名前です。
しかし、最近のイチゴ農家では、ビニールハウスで、ビニールマルチを使います。ビニールハウスで雨を防いで、ビニールマルチで病気を防ぎ、同時に水涸れも防いでいるのです。
そして、暖房をして冬にイチゴを供給しているのです。クリスマスケーキなど冬にイチゴは必需品ですよね。
家庭菜園ではどうすれば良いでしょう
家庭菜園では、ワラを使っても良いですし、ビニールでも良いと思います。しかし、ワラもなかなか手に入りにくいです。また露地栽培なので、ビニールだと蒸れます。なので、私はウッドマルチを使っています。
ウッドマルチは、ホームセンターで安価で手に入ります。木製なのでワラよりは耐久性がありますが、放置すると虫がつきやすいのが難点です。年に二回くらい熱湯消毒をして天日干しをします。ウッドマルチを購入する際には、しっかりしたメーカーのものを選びましょう。
中国産などですと農薬など薬剤の心配があります。心配な場合は、熱湯で消毒して干してから使うと良いでしょう。また、ニュージーランド産などもあります。購入の際は産地を確認しましょう。
マンションのベランダなどで絶対に雨が当たらないと言うのであれば、マルチは不要です。しかし、イチゴが結実すると下に垂れ下がるので土に直につかない工夫は必要です。
追肥を行いましょう
花が咲き始めたら、液肥を与えましょう。基本的には元肥と言って土の中に緩やかに効果を出す化成肥料を冬に与えています。しかし、花を咲かせ急激に生長を続けているので、様子を見ながら液肥を追加で与えています。これから徐々に実が大きくなるので栄養を補助します。
昨年の秋から小苗を育て開花期を迎え
長かった寒い時期を乗り越え、あっという間に今年もイチゴが開花しました。昨年採取した小苗も花を着けました。
中には花を着けずランナーを伸ばしている苗も若干あります。しかし、ほとんどの苗が花を咲かせました。
若く初めて花を咲かせた苗と昨年も栽培し収穫した古い苗があります。古い苗も負けずに花を沢山咲かせます。私の感覚では、二年目の苗の方が沢山実をつけるように思います。ただ、だんだんと実が小さくなる気もします。
本来、二年目の苗は使わないようです。私は元気なうちは、そのまま栽培を続けます。家庭菜園ならではの栽培方法でガーデニングを楽しみましょう。
甘く大きいイチゴの収穫3ポイント・まとめ
①イチゴの苗は甘い品種を購入する。デルモンテやサントリーなどのメーカーが甘く大きい家庭菜園用の苗を販売しています。苗を選ぶ際は、説明をよく読み特徴を把握して買いましょう。一番の特徴の違いは、四季成りイチゴなのか、年に一度しか花が咲かないのかでしょう。
ガーデニングで楽しみたいなら四季成りが良いと思います。失敗しても、次々と花が咲きますし、季節ごとの花の管理も楽しいものです。季節によって管理が違ってきます。実の味も違います。
②花芽と葉を大切に育てる。せっかく出来た花芽も枯れてしまっては元も子もないです。新芽も乾燥から守り沢山の葉を茂らせましょう。丁寧な水やりと追肥で葉を充実させ花芽を育てましょう。
植物は葉の光合成によって必要な栄養を作り出します。実に養分を蓄えるために葉は大切に扱いましょう。
また、実の成り過ぎや小さな実、受粉が旨く行かなかった実は間引くようにしましょう。大きなイチゴを収穫するためには必要な作業です。
③人工授粉を行い受粉を妨げる雨を避ける。せっかく咲いた花も受粉をしないと実は成りません。当たり前のようですが特にこの春イチゴには大切な作業です。

ブルーベリーの花が満開です。
未だミツバチが飛来しないことと、春の悪天候があるからです。雨を避ける場所がない場合は、ビニールシートを使って壁際に簡易的なビニールハウスを作るなど工夫をすると良いでしょう。
ひとつの苗から多くの苗が増える楽しみ
いかがでしょう。たったひとつの苗から多くのイチゴの苗が増えました。我が家のイチゴもはじめは一個でした。多くの小苗が増えて今は大家族です。
これから暖かい季節になりイチゴは次々と花芽を着けますが、実際の栽培はどんどん難しくなります。夏に向かい害虫や病気などが増えるからです。イチゴの苗の周りは常に清潔に保ちましょう。
枯れた葉や駄目になった実は早い段階で切り落としゴミとして捨てましょう。また、害虫も見つけ次第捕殺することで無農薬栽培が出来ます。見落としてしまうとすべてを廃棄しないとならない事態も想定できます。
ガーデニングや家庭菜園での大切なことは、日々点検するということに尽きます。病気も害虫も狭い範囲のうちなら何とかなります。

ガーデンシクラメンの香りに包まれます。
ぜひ頑張って育ててみてください。大きくて甘いイチゴが沢山収穫出来るはずです。
沢山の甘く大きいイチゴをあなたにも楽しんで頂きたいと思います。ガーデンシクラメンの香るポーチにて撮影しました。暖かい日差しの中で、ガーデニングを楽しみましょう。
今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます。♡香
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