
種から増やす香りのガーデンシクラメン
屋外で栽培、露地のガーデンシクラメンは春に開花
シクラメンの花は、冬のイメージがあり室内での栽培の花と思われがちですが、同じシクラメンでも屋外で育つガーデンシクラメンの開花は春です。露地で育てるガーデンシクラメンはとても丈夫で強いシクラメンの仲間なのです。
庭で栽培が可能で雨に当たっても元気に増えるシクラメンなのです。特に春に開花する花は、香りも良く通りがかりに素敵な香りを楽しむ事ができる花なのです。
庭の片隅に置いて楽しむガーデンシクラメンは、冬に大鉢で売られるシクラメンより、小振りの花のシクラメンです。花株が小さく、花も小振りなのが特長です。家の中で楽しむ豪華な冬のシクラメンと違うのは一年中屋外で育てる事が可能であるということに尽きます。栽培もカンタンですよ。
ガーデンシクラメンは、玄関先に置いたまま何年も楽しめるそんな長く楽しめる鉢花のひとつなのです。私はガーデンシクラメンの優しい香りがとても好きです。
春に玄関ポーチに芳しい香りを楽しみながらお花のお手入れができる素敵な空間を演出できますよ。
玄関先にいつまでも咲くガーデンシクラメン
通常の大鉢のシクラメンは雨に当てると球根が腐りやすく枯れてしまう場合が多いです。しかし、ガーデンシクラメンはその名の通り庭でもすくすくと育ち種が出来て子供の苗を増やすことが可能なのです。
種でカンタンに増えるのが楽しいガーデンシクラメンの子苗です。通常条件が揃えば、春と秋に花が咲きます。
基本的には花殻は直ぐに撤去が好ましい
花が咲き終わったら基本的には、花殻は直ぐに取り除いた方が親苗に負担が掛かりません。また花が腐敗したりカタツムリやナメクジなどの害虫が寄り付くことを防げます。
しかし増やしたい、種を取りたいなど計画がある場合は、種を育てます。種を取る為に特別にすることはありません。花が終わった頃に少し肥料を与えてあげてください。
ガーデンシクラメンの花が終わったら、そのまま結実するのを待ちます。花には花粉が沢山出てきて受粉がしやすいのも特長です。花が咲き終わり花だった所に豆粒をひと回り大きくしたような丸い種の鞘が着きます。鞘の中は種の詰まったカプセルのようなものです。中に沢山の種が入っています。
これがガーデンシクラメンの種です。この中に黒く小さな胡麻のような種が沢山入っています。しっかり熟したら切り取り、乾燥させて11〜12月まで保存します。乾燥した風通しの良い場所に保存するか乾燥剤とともに保存しましょう。秋の長雨に当たると腐ってしまうので要注意です。
種まきは11〜12月に行います
少し寒さが厳しくなる11~12月くらいに土に種まきをしましょう。特に気をつけることはありません。生命力が強いのでこぼれた種が自然に発芽することもあるほど丈夫です。口の広めの鉢に培養土を入れパラパラと種をまきをしましょう。
暫く、乾燥しないように水をあげて発芽を待ちます。鉢皿を使うと培養土の極端な乾燥が防げ、発芽した小さな芽を乾燥から守ることができますよ。
意外と早く発芽します。とても小さい葉っぱが芽を出します。シクラメンの葉っぱを小さくした形の葉っぱが出て来ますよ。
根元には徐々にシクラメンの球根の部分が出来て来ます。小さいうちから養分をここに貯めているようです。季節的に乾燥が始まるので水やりをこまめに行い乾燥し過ぎないようにしましょう。
水を切らさないことが重要なポイント
葉っぱも、この球根部分も水分が多いのでしっかり水やりをしましょう。水涸れをすると簡単に枯れてしまうので要注意です。
葉も球根も徐々に大きくなり、同じに撒いた種も個体差が出て来ます。なんでもそうですが、同じ種でも個体差があり生長にばらつきがあります。
少し大きくなったら、出来るだけ管理のしやすいポットや植木鉢に個別に植え替えます。このとき元肥にマグアンプkをひとつまみ与えます。
何となく盆栽のようですが、シクラメンの子苗です。陽当たりがよく水はけを良くして、乾いたら水をたっぷりあげましょう。
私の経験では、プラスチックの植木鉢の方が管理が楽です。また、この時季も鉢の下に鉢皿を置いて水分をキープすると失敗が少ないと思います。
11〜12月に種を撒いて冬の間小さい状態で管理しますので、出来るだけ暖かい陽射しのある場所に置いて育てましょう。
小さいまま冬を越します
葉が肉厚なので凍ってしまうと腐って枯れてしまうので要注意です。どうしても水分の多い肉厚の葉は凍結しやすい傾向にあります。葉を凍らせないように注意しましょう。
凍結が心配な地域の場合は、寒冷紗を掛けたり、夜だけでも屋内に避難させる方が良いでしょう。また、段ボールなどを掛けて霜を除けるのも良いでしょう。
我が家は、東京の海沿いですので、冬もそのまま露地に放置して育てました。一部枯れた葉もありましたが、基本的には問題はありませんでした。
3月の声を聞き、いよいよ親株に蕾が着き花が今にも咲きそうです。何年も同じ鉢に植えたままでも元気に毎年花を咲かせてくれるのもガーデンシクラメンの栽培の楽しいところです。
生長した苗は、春に花を咲かせます
しかし、子供の苗にはまだ蕾はありません。いま暫くこのまま育てる必要がありそうです。よく見ると小さい葉っぱの赤ちゃんが出て来ています。順調に生長しています。
ガーデンシクラメンは、非常に面白い植物です。種から生えるのに球根のような塊を持った植物です。そして繁殖率が高くカンタンに育ちます。
また、鉢を工夫することで、人気の盆栽仕立てにすることも出来ます。今後どのように生長するかで鉢を色々試してみたいと思います。ガーデンシクラメンの盆栽って面白いですよね。
一番たいせつなのは水を与えること
小さいガーデンシクラメンは水やりを忘れると枯れる可能性があります。水やりを忘れないようにしましょう。置き場所は、露地栽培で雨ざらしでも大丈夫なので初心者の方にはカンタンです。
忙しい方にもラクに育てられます。種で増やす場合は、親苗の花色は、あなたの一番好きな苗を始めに購入する事がポイントになります。
種で増えるので子供の苗も親と同じ色の花が咲くからです。自家受粉しているので、ほぼ親苗と同じものが子苗として生長します。努々好きではない色を購入しないようにしましょう。
春、同じ花色で揃えるガーデニング
大好きな色の花が沢山咲くって素敵ですよね。子苗が育ちある程度、葉っぱが生えて来たら肥料をあげましょう。いつも使っているハイポネックスのマグアンプkを与えています。
どのような植物でも使える肥料なので重宝します。ひとつ購入しておけば、花にも野菜にも使えますよ。
あとは、夏に向け一番の害虫は、ナメクジの類です。ナメクジだけでなくカタツムリも食害しますので要注意です。雨降りのあとは良く観察してナメクジに喰われていないか確認しましょう。
何かにかじられた跡がある場合は、夜に懐中電灯で照らして確認するか、オルトラン粒剤を使い害虫を駆除しましょう。
小さい苗のうちはあまり土の上に直に置く事は避けましょう。ナメクジなどがのぼれないような場所に鉢を置くと良いでしょう。
小さいうちはナメクジに一発で食尽されます
ナメクジやカタツムリには細心の注意が必要です。特に春から夏に掛けては、さまざまな害虫が発生しますので大切なお花の苗は、出来るだけ高い場所に置いて管理すると安心です。
ワイヤーのフラワースタンドなどナメクジなどから防御する工夫をしましょう。たまに植木鉢のウラ底を見たりしてナメクジが付いていないか確認しましょう。
もし、買い置きがあればオルトラン粒剤を少しずつ与えましょう。害虫の予防になります。植木鉢の中に少しと地面にも撒いておくことでナメクジが近づくことを防ぐことが出来ます。
甘く切ない香りが嬉しいガーデンシクラメン
春に花が沢山咲いて、甘酸っぱい良い香りが楽しめるガーデンシクラメンは、そのまま単体で植えても美しく、また寄せ植えしてもキレイです。
何よりも丈夫で病気もなく花が咲き、種が成り子供が増えるのは、ガーデニングの基本であるとともに、醍醐味だと思います。
下の写真はフリージアの蕾です。今年もいっぱい蕾がスタンバイしています。
花屋さんで苗を購入することは、カンタンですが自分で増やして育てる楽しみも上級編として考えてみるのも良いと思いますよ。
冬の大鉢のシクラメンは、寒い季節に室内を春のようにしてくれますが、春に屋外で咲くガーデンシクラメンは、芳しく美しい春らしいお花だと思います。
春に咲く花は、どれも本当に香りが良く癒されますよね。上の写真はムスカリの蕾です。少しずつ伸びて来ています。
スイセンは、二年ぶりの蕾です。昨年は花芽がつかずヒヤヒヤしました。手当の甲斐があり、蕾が着きました。スイセンも非常に香りが良いお花です。ムスカリは、徐々に庭あちこちに蕾を出し始めていますよ。
日常を忘れる日常がある。それが園芸
暖かい陽射しを浴びながら、日向ぼっこは如何でしょう。何処からともなく羽音を立ててミツバチもやって来ます。日々の喧噪を忘れ穏やかな気持ちを取り戻させてくれることは間違いありません。ほんの少し日常を離れ気分をリフレッシュする時間を持つこともとても大切ですよね。
そして、良い香りのする庭で、夏野菜の種まきや、開花を控えたイチゴの苗のお手入れなどもお楽しみの時間になるでしょう。
この美しく楽しい時間を独り占めするのも魅力ですし、誰かと共有するのも素敵ですよね。
厳しかった冬から、心がとろける春に楽しむガーデンシクラメンの栽培をあなたも楽しんでみては如何でしょう。
寒さと暖かさが行ったり来たりしています。しかし、春は一気にやって来そう。花たちは開花の準備も万端のようです。
記事を追加します。
種から育てたガーデンシクラメンにいよいよ蕾が着きました。種を播いてから約2年ほど経っています。
ガーデンシクラメンは、実生の場合種まきから開花まで2年ほど掛かるようです。条件によって変化するのか微妙ですが一先ずご報告いたします。
一年目は葉っぱだけでした。球根も生長して徐々に大きくなりました。花の色は親と違って濃いピンクのようです。
何株かある3株ほどに花芽が見えています。生長の早いものから花が咲くようです。引き続き観察していきたいと思います。
その後、小さかった蕾が徐々に膨らみ花が咲きました。特徴的なのは、親株の白い花から取った種から濃いピンクの花が咲いたことです。
更に他の株からは親と同じ白い花が咲きました。結論として親とは違った色の株も出現すると言うことがわかりました。
二年目の株ですが、まだまだ球根は小さいので大きめの鉢で様子を見ることにします。
一先ず、追肥としてマグアンプkを与えお花のお礼肥とします。と殺虫剤としてオルトラン粒剤も与えておきます。終わった花殻は早めに取り除き種を作らせないように管理します。
ひとつの鉢で色違いの紅白のガーデンシクラメンが咲いています。ちょっと窮屈そうですが、花が終わるまでこのままにします。
香りも良く春を感じさせてくれます。季節は春、彼岸を迎えこのまま暖かく穏やかな日々が続きガーデンシクラメンが沢山増えると嬉しいです。
そして4月の半ばになり沢山の花が咲き始めました。同じ種から生まれたガーデンシクラメンですが真反対の色が面白いです。
更に違う鉢で育てている兄弟のシクラメンは花びらが縮緬状態でフリルのようになっていました。
何がどのように影響してこのように花びらの形状が変化するのか?のちのち調べてみたい課題が出来ました。小さい鉢で花の色は薄いピンクで親の性質を受け継いでいます。可愛いですよね。
今回も長文をお読み頂きましてありがとうございます。美しい花を育てる心の余裕をあなたも楽しんでくださいね。 ♡香
この記事には関連記事があります
キララ栽培・オステオスペルマムの夏の暑さと害虫対策&土増し作業。
★コメントをお書きいただく前に★
いつもサンカウントをお読みいただきましてありがとうございます。
コメントをお寄せいただく場合は必ず本名ではなくハンドルネームなどをお使いください。
本名を書いてしまわれますとインターネットの検索に名前が出てしまいます。
こちらからは判断がつきにくく修正が出来ない場合がございます。
コメントを書く前に各自ご確認をお願いいたします。