
夏と冬の管理で大きく差がつく
アマリリス栽培・増やし方
アマリリスは6月に満開になる大きな花が特徴の球根で増える植物です。アマリリス栽培は屋外でも簡単に出来ますし屋内用のアマリリス栽培セットも販売されています。
アマリリス栽培の基本は球根を乾燥気味に育てることで、水のやり過ぎは球根や根を腐らせる原因になるので水は控えめに与え球根は土に対して浅く植え付けます。浅くとは球根の上八分目くらいを培養土が被さらないように植えることです。球根の上が見えるようにうえましょう。
アマリリスは上手く栽培できればひとつの球根から20年以上楽しむことが可能です。寒さに弱いので寒い地域では、冬に一旦室内に避難させれば栽培の継続が可能です。
私の庭では、ポットで買ったアマリリスの球根セットを露地栽培に切り替えて増やしました。アマリリスの球根は大小合わせて20株以上になります。一年中屋外での露地栽培を続けています。冬も夏も同じ場所で栽培しています。その年の寒さにもよりますが寒さで葉っぱが凍結してダメなる場合もありますし枯れてしまう年もあります。お天気次第ですが東京ですと球根までダメになってしまうことはあまりありません。
アマリリスの栽培の最大の楽しみは大きくゴージャスな花と言っても過言ではありません。大きな花を終えたあとは夏と冬を越して毎年楽しむことが可能です。
状態が良ければアマリリスの球根は子供の球根がどんどん増えます。何よりも栽培期間が非常に長く毎年大輪で立派な花を咲かせることが出来るのです。
今回は実例をあげながらアマリリスのポットの球根ひとつからたくさんの子供の球根を増やすポイントを解説して行きます。アマリリス栽培は意外と簡単ですのでポイントをおさえてチャレンジしてみてくださいね。
ポットのアマリリスとはプラスチックの植木鉢に入った状態で箱に入って売られているもののことです。もちろん球根だけ購入しても楽しめますよ。
ホームセンターや園芸店でポットに入った状態で売られている球根を購入して水を張ったバケツに浸けて水を与えるだけで可愛い芽を出して葉が伸びると大きな花が咲きます。
買ったアマリリスの球根の大きさにもよりますが通常ひとつの球根から4つくらいの花が咲きます。花の茎は一本ですがひとつの茎に着く蕾の塊の中に蕾が4つ入っています。
大きくゴージャスなアマリリスの花を楽しんだ後は花を根本から切ります。そして、ポットから球根を出して7号くらいの植木鉢に培養土を使って植え替えます。植木鉢は屋外に置いて葉を太陽に当ててしっかり光合成出来る状態にします。
早めに植え替えることで球根の衰弱を防いで球根を再生させ来年の花が咲く準備をします。開花で痩せた球根を大きく太らせ更に子供の球根を増やすことが出来るのです。
葉は切らずに葉から球根に栄養を戻すようにします。ポットのアマリリスの花が終わってそのままゴミ箱にポイっとしていませんか?ベランダでも増やすことが可能です。
咲き終わったアマリリスの球根を捨てる前に来年も花を咲かせるための準備をしてみては如何でしょう。アマリリスは何年も楽しめる植物ですよ。
アマリリスの花が終わったら早めに花殻を切る
一番のポイントはアマリリスの花が咲き終わり花弁がしぼんだらすぐに切り取ることです。
通常は茎の根本から切るというのが基本ですが、屋外の場合は花の部分をカットしたほうが害虫が付きにくいように感じています。赤い線で示しています。
また、花は一気に満開にならないこともあるので咲き終わった順番で花の付け根部分から切ると言った具合で剪定していきましょう。花の茎は花が全部終わると自然と黄色くなり枯れていきます。
茎が枯れないうちに根本から切ると土に近い部分に切り口が出来て葉の汁が滴ります。するとナメクジやカタツムリなどの害虫が寄り付いて葉を食害します。
ナメクジもカタツムリも同じ仲間で枯れた花殻や葉を食害する害虫です。薬剤散布も大切ですが先ず害虫を呼ばないように鉢の中を清潔にする工夫も大切なポイントです。薬剤を使う場合はオルトラン粒剤を散布します。
アマリリスの葉を守り球根を肥やす
アマリリスは花が終わると葉が青々と茂り暑い夏を向かえます。花が終わったら葉が充分光合成が出来るようお日様に当てましょう。また追肥も忘れずに行いましょう。私はマグアンプkとカリを多めに与えます。
基本的に球根を大きくしたい場合はK=カリを与えます。カリは草木灰などに多く含まれます。園芸店でカリと書かれた肥料か草木灰を購入してマグアンプkと一緒に与えます。
肥料に書かれている説明書に従ってくださいね。カリは根や茎や球根を肥大させる栄養素です。代表的なところではイモ類などの栽培で使います。
また液肥は高いものでなくても良いので葉が茂る時季に2週間に一回くらいずつ定期的に与えます。
夏のアマリリスの葉を大切にすることで次の年の花の良し悪しが決まります。大きなアマリリスの花を咲かせるポイントは球根にしっかりと栄養を蓄える為に葉を充分に茂らせ大切することです。黄色く枯れた葉はハサミで切り取りましょう。
アマリリスの場合葉っぱが4枚以上で花が咲きます。球根から出ている葉の数で花が咲くかが予想出来るのです。
どのような植物でも同じですが、よく観察して害虫や雑草などから葉や球根を守ることが基本です。
条件が揃うと球根は肥大し花芽が出来る
アマリリスの球根が花芽を着けるには寒さを感じて休眠することが必要です。もちろん球根自体が大きく肥大し充実していることも重要です。
夏から秋にたっぷりと栄養を蓄えた球根が肥大して冬を向かえて休眠すると言った順番です。
また球根は分球して子供の球根が出来ます。分球して小さい子供の球根が着くと植木鉢が変形するほどの勢いで大きく生長します。
アマリリスの植え替えは鉢の大きさや分球の数などを見て判断すればよく毎年植え替える必要はありません。
ですから、植木鉢が変形してしまった場合や根が鉢の下から出てしまった場合はひと回り大きい鉢に植え替えましょう。
アマリリスの植え替えは休眠する冬に行う
本来アマリリスは寒さに弱く気温が5℃を下回ると屋内に入れた方が良いのですが東京の私の庭の場合は一年中屋外の同じ場所で栽培を続けています。
現在アマリリスは休眠中です。葉は付いており緑色をしていますが枯れているようです。中にはすっかり枯れ落ちたものもあります。
子供の球根が着いて肥大して植木鉢が楕円形に変形している株を発見しました。早速植え替え作業をしました。ひと回り大きな鉢を用意して入れ替えるだけです。
わかりやすいようにポーチのタイルの上に置いて撮影しました。四角いタイルからはみ出して楕円形に変形しています。アマリリスの球根が植木鉢を押し広げて変形させています。
楕円形に変形した古い鉢から抜き取り新しい鉢にそのまま入れて培養土を足すだけで終了です。植え替えのポイントは休眠中に行うことです。
根がまわり鉢の下からも出ています。親の球根もしっかり硬く大きく育っています。脇に小さい子供の球根が3個着き肥大しはじめていました。
植木鉢が変形するのも頷けるほど根がぎっしりと詰まっていました。大きめの植木鉢に植え替えて培養土を足し更に大きな株になるように大切に栽培を続けます。
冬場は休眠しているので肥料は与えません。
寒い季節のアマリリスの管理
冬の寒さは毎年違いますが東京でも雪が積もるほど寒い年は葉が枯れてしまいます。アマリリスの葉は肉厚なので凍結して枯れるのです。
植物は本来凍らないように自己防衛していますが葉の中に水分が多い植物は寒すぎると枯れてしまいます。
今年の東京の冬は非常に寒く氷点下が続きましたが今日見たところ大きな異常は無さそうです。
暖冬の年や気温が高い地域では葉が枯れず、緑色のまま茂っている場合もあります。葉が茂っている場合はそのまま温存しましょう。決して切り取らないようにしましょうね。
庭のひとつの鉢はちょっと危険な状態でした。苔が植木鉢に入り込み過湿状態になっていました。苔は冬も土の表面に水分を蓄えていますのでアマリリスの球根が腐り易い状態になっていました。
すぐに植木鉢から球根を掘り出し一旦乾燥させました。植木鉢の中は栄養状態も良く雑草が蔓延り易いので注意が必要です。
特にアマリリスの小さい球根を栽培している植木鉢は雑草に入り込まれやすいので注意が必要です。
冬の管理のポイントは凍結するほどの水分を蓄えないようにすることです。休眠中は水やりは不要です。
冬は植え替えが必要な場合だけ作業をすれば良いのであまり手は掛かりません。水やりもほとんど必要なく何かのついでにちょっと目を配るだけで充分です。
アマリリスは土地の好みがある?
さまざまな植物を栽培しているとどうしても上手く育たない植物にぶち当たることがあります。私にとってアマリリスは正にそう言った植物でした。
現在栽培しているアマリリスの球根は18年くらい経っています。多分、分球を繰り返して親の球根は代替わりをしていると思われますが同じものを育てています。
アマリリスの栽培を始めたのは18年以上前だったと記憶しています。現在の家に住みはじめて12年経つので引っ越しの時に一緒に引っ越して来ました。以前の家の時は球根はほとんど育たず花が咲かない状態が続いていました。
しかし引っ越してきて新しい家に来てからはどんどん増え始めました。新しい家で2年目くらいから花も咲いて大きな株に生長しました。
不思議ですが以前の家と現在の家では距離にして4キロくらいしか離れていません。同じ東京の同じ区の中なので気温や天候が影響しているとも思われませんが新しい家で大きく育ち毎年大きな花を咲かせてくれます。
逆にナスが育たなくなりました。何か関係があるのかと不思議に感じています。植木鉢で育てているのでますます不思議です。
球根がなかなか大きくならず花芽がつかないという場合は植木鉢の置き場所を変えてみる工夫と培養土の種類や植木鉢を変えてみるなどの工夫もポイントとなります。
アマリリス栽培の7つのポイントまとめ
①アマリリスの花が咲き終わったらすぐに切り取る
②球根にしっかりと栄養を蓄える為に葉を大切する
③害虫を呼ばないように鉢の中を清潔にする
④夏の葉を大切にして充分茂らせ追肥をする
⑤植え替えのポイントは冬の休眠中に行う
⑥冬は凍結するほどの水分を蓄えないようにする
⑦花が咲かない場合は植木鉢の置き場所を変えてみる
アマリリスの栽培には上記の7つのポイントがあります。細かく書くともっとたくさんあると思います。
しかし何よりも大切なポイントは栽培しているアマリリスに目配りをするというあなたの習慣です。
どのような植物にも言えることは目配りをすることです。せっかく手に入れた球根ですのでたいせつに栽培することで大きな花を咲せたいですよね。
アマリリス栽培の魅力は最小限の手間で最大の花が咲くという部分と長い期間栽培し続けることが出来るという部分です。
球根が分球して延々と繋がる命の連鎖も見逃すことが出来ない魅力と言えます。
既に私のアマリリスは18年以上が経過して非常に大きな株になっています。私がすることは夏の追肥や液肥を与えることと冬場に植え替えをすること、そして目配りをして害虫から守ることくらいです。
枯れることのないアマリリス栽培の魅力は園芸の王道といえるでしょう。あなたもアマリリスの20年栽培に挑戦してみては如何でしょう?
今回は断然増えると題して7つのポイントをまとめさせていただきました。球根で増える植物の栽培の醍醐味は何と言っても球根の肥大と分球です。
何年も続く限りないアマリリス栽培は非常に楽しいものです。何かの折にアマリリスの球根を手に入れたなら大切に長く楽しんでくださいね。大切にすれば本当に長くお付き合いができる植物だと思いますよ。
長文をお読みいただきましてありがとうございます。♡香
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Kaori様 お邪魔します。中村と申します。63歳会社員です。さいたま市でお庭のある家に住んでおります。色々な植物を自己流宇で育てておりますが、2年前父が他界し育てていたアマリリスの鉢やプランターの世話を引き継ぎました。うちにあるものはネットでいろいろ調べますとミニアマリリス ロリホップに似ています。葉が細めで長くく、開花後花の茎をカットし、日当たりの良いところにおいて、液肥やマグアンプを適量与えて根元の球根が大きくなりました。12月初めから水を断っておりますが2月に入ってからも緑の葉が枯れずに残っています。いくつも分球し小さな株も緑の葉がついています。分球植え替えの時期はまだ間に合いますか?これ以上水断ちすると(たまに雨もかかりますが)、球根から養分がなくなってしまうのではと心配しています。アドバイスいただければ幸甚です。
私のブログ、サンカウントにコメントを頂きましてありがとうございます。
アマリリスの件、今年は暖冬のためか、我が家のアマリリスも葉が緑色です。
気温が氷点下になると葉は凍結して枯れると思いますが、現在の寒気もあまり長くはなさそうなので、アマリリスの葉っぱは、そのままかも知れませんね。
植え替えは、まだまだ大丈夫です。
2月中くらいで、球根が動き出す前に済ませましょう。
小さな球根が着いている場合は、無理に親株から切り取らずそのまま親と子を一緒にひと周り大きめの鉢に植え替えれば良いと思います。
緑色の葉が着いていても活発に生長をしているわけではなく、多分休眠していて、暖冬で葉が枯れていないだけだと思います。
植え替えるときに葉を切らない方がよいと思います。植え替えの時に折れたりしたら切り取っても問題ないです。
我が家のアマリリスは、何もしないまま冬を越しています。
雨が降っても、そのまま雨ざらしで、水やりもしていません。(汗)
お天気任せで栽培しています。
私の場合は、記事にも書いていますが、球根が大きくなって植木鉢が変形して入り切れなくなったのを見計らって植え替えを行っています。
中村さんは、丁寧に栽培されておられるので感心しました。
小さい球根は、数年かけて大きくなり葉っぱが4枚になると花が咲くと言われています。
種類にもよりますが、小さい球根はそのまま、葉っぱを大切に茂らせて球根に栄養を蓄えるのが良いでしょう。
肥料のマグアンプは元肥として植え替え時に与えれば良いでしょう。
マグアンプは粒の大きさで長期間効き目が持続するのであまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
庭の環境や置き場所などなど土地柄を選ぶ植物なので沢山増えたら置き場所を色々なところに分けて置くと最適な場所がみつかると思います。
お庭のお手入れ楽しんでください。
五十嵐香