
雨の季節になり徐々に湿気も増加
蚊が媒介する感染症から身を守る方法
地球温暖化で気になるのが私たちを取り巻く環境の変化です。気温が上がると生活環境も大きく変化します。これまでは問題にならなかったことも、命に関わる問題に変化するのです。大雨や突風など徐々に危機が迫っているのは身を持って感じる事実です。
近年、夏になると話題になるデング熱などの感染症もこれまであまり気にしていなかった病気ですよね。それぞれの家庭や個人で予防と対策をして行かなければならないことは確かなことです。
昨今では、東京の都心の大きな公園が閉鎖され消毒騒ぎが起きました。そして多くの方々が感染しました。デング熱のウイルスを媒介する感染源は蚊です。蚊に刺されることで感染するのです。
実は、蚊に刺されて病気になる話しは昔から多くあります。日本脳炎も蚊が媒介する恐ろしい感染症のひとつです。
この日本脳炎の感染は今でもあることをご存知でしたか?現在では、生活水準の向上や予防接種の徹底で病原菌自体が減りました。結果、蚊に刺されたらかゆいくらいな軽いイメージで捉えがちになってしまいました。蚊に刺されることは実はとてもリスクの高い事象であると言うことを今一度、確認すべき時がやってきたのです。
世界の中でも衛生観念の高い日本人ではありますが、あまり蚊に注意することをしなくなりました。平和ボケ状態なのでしょうか?
都市部での生活で蚊を意識しなくなりました
普段、都市部で生活する人はあまり蚊を意識した服装選びをしていませんよね。特に猛暑が続くようになり暑さ対策や熱中症予防の為に風通しの良い服装を選びがちです。
また、夏の暑さを凌ぐ為に肌を露出した装いを選びます。肌を露出することで蚊に刺されるリスクが高まります。
これまでは、蚊に刺されてかゆいので痒み止めを塗ると言う発想でした。たかが蚊と言ったところでしょうか。今まではこれでおさまりました。たかが蚊に刺されたくらいと言うイメージです。

蚊に刺されるとかゆいだけでは済まない可能性が
しかし、ここ数年のデング熱やジカ熱が話題となり注意が必要になっています。デング熱は、東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸島などで多い感染症で蚊が媒介する病気なのです。
ネッタイシマ蚊、ヒトスジシマ蚊などの感染ルートは、人→蚊→人の順番で感染します。人の間に蚊って言うのが気持ちが悪いです。それに何処の誰だかわからない人から感染するのも怖いですよね。
デング熱に罹った人が蚊に刺されて、その蚊が他の人を刺して媒介します。小さな蚊から人へと媒介されてしまうとあっという間に拡散してしまいます。
また、ジカ熱も蚊によって媒介されます。そして、感染者との性交渉での感染の可能性も浮上しています。妊婦が感染すると胎児に影響があることも懸念されています。

熱が出る倦怠感などが、初期症状
初期症状は、発熱や倦怠感で風邪のような症状からはじまります。風邪のような症状だとなかなかわかりにくいですよね。
地球温暖化や航空機の発達でさまざまな国との交易がある中でこれらの感染症のウイルスは、完璧に世界中を巡っています。
媒介する蚊は、簡単に航空機や船舶に潜り込むことが可能なのです。日本に住む私たちも、海外からもたらされる蚊が媒介する感染症に罹患する可能性は非常に高くなりました。
病気のウイルスを持った蚊が怖いところは?
何故、蚊に血液を吸われると病気が感染するのでしょうか?凄く不思議ですよね。
それは、蚊が人の血液を吸う時に血液を集めやすくするタンパク質(唾液)を人間の毛細血管に注入するからなのです。ちなみに吸血するのはメスの蚊だけです。

オスの蚊は、吸血しません
オスの蚊は、花の蜜や葉の汁を吸っています。メスの蚊が吸血するのは卵を産む為の準備なのです。メスの蚊は、卵を育てる為に血液が必要なのです。
よって吸血する蚊はすべてメスと言うことになります。蚊は自身の唾液によって人から血液を吸いやすくするのです。
通常人間の血中にある血小板は、凝固作用があります。そのまま吸うと血液が蚊の体内で固まり蚊自体が死んでしまうため、血液を吸う相手にあらかじめ血液が固まらないよう抗凝固作用のある唾液を送り込むのです。
その時に、蚊の持っている病原菌が人間の体の中に侵入する仕組みです。
気温15度で注意、更に26度以上で最も注意
蚊の活動は気温によって変化します。日本における夏の気温の変動は温暖化のために毎年更新されています。
もはや、日本は、熱帯の病原菌を持つ蚊が越冬出来る条件を備えているとも言えます。
特に夏の暑い時季は、蚊の活動は活発になり勢い良く成長します。いつ何処で蚊に刺されてもおかしくはありません。
何故、蚊に刺されるとかゆいのか?
蚊が、吸血する時に出す唾液の成分でアレルギーが生じます。蚊の唾液の中にある血液を吸いやすくする物質には、血管拡張作用があり広がった血管から勢い良く吸血するのです。
蚊が、しっかりと血液を吸い終われば最後には始めに出した唾液も蚊に戻ります。その場合かゆみの症状は軽く済みます。
蚊に気が付き、その場で叩いてしまうと蚊の唾液は人間の体内に残りアレルギー反応は、強くなりかゆみも酷くなります。
どちらもかゆいのに変わりはありません。ただ、蚊に唾液を残されると厄介なのです。
蚊に刺されたら蚊をつぶさず、払いのける
これは、難しいですよね。もう、吸い終わりましたぁ~と、蚊が返事をする訳はないのです。
また、蚊が肌にとまっていたら叩くか、払うとかしますが、タイミングがわかりません。
だって、蚊が肌にとまっているだけで怖いです。慌てますよね。虫は嫌いと言う人がほとんどです。ましてや話題の蚊です。出来るだけ早く何とかしたいですよね。
ただ、蚊が吸血中に上からつぶしてしまうと唾液が体内に流れ込んでしまいます。出来るだけ、冷静に指で弾くなどして払いのけるようにするのが好ましいと言うことです。なかなか難しいですよね。
蚊に接触しただけでも痒いのは何故?
吸血しようとして途中でやめ飛び去った蚊の唾液だけが残っていてアレルギー反応が起きているのです。
この蚊の唾液に対抗する中和剤は存在しません。痒み止めの薬で対処するしかありません。虫刺され用のアレルギーを抑える抗ヒスタミン剤を配合した軟膏や液薬を使用します。
ムヒやキンカンなどさまざまな薬品が薬局で販売されています。薬剤師さんに相談するか効き目が、ご自分に合いそうなものを選んで使いましょう。
でも、これだけでは済まない蚊の恐怖
万が一、刺した蚊がウイルスのキャリアだとしたらとても、不安になりますよね。あまり考えたくありません。

急な発熱や倦怠感でぐったりする初期症状
そして、すぐには症状は出ません。デング熱もジカ熱も蚊に刺されてから通常2日から2週間の潜伏期間があります。
デング熱やジカ熱の場合は、通常3~7日くらいで発症すると言われています。その間に再び他の蚊に刺されれば自分以外の誰かに感染させてしまう可能性もありうるのです。
何処に潜んでいるか分らない蚊
自分が罹患したことで、大切な家族を感染させることは避けたいですよね。しかし、家族だけでなく見知らぬ人にも感染させる可能性があります。
やはり、蚊に刺されないことが一番の予防となります。蚊に刺されなければ感染はしないのです。
どうやって防げば良いのでしょう
①出来るだけ、肌を露出しない
◆通常の歩行中
夏で暑いですが、肌を露出して屋外を歩かないようにしましょう。紫外線予防にもなります。でも、暑いですし汗をかくと汗のニオイにも反応して蚊が寄ってきます。
特に朝、通勤の道すがら公園や草むらがあり蚊の存在が気になる場所がある場合、そこを通るときだけでも、長袖などで肌を露出しないようにしましょう。足元はハイソックスも有効です。蚊は足の汗のニオイにも敏感なのです。
どうしてもスカートでストッキングを着用したい場合は、あらかじめ虫除けスプレーなどを使いましょう。バッグに入れておくと良いでしょう。
◆庭の手入れや家庭菜園などの作業の時
家庭菜園など園芸を長時間する場合は、長袖と長ズボンを着用するように心がけましょう。

菜園では長袖と長ズボン長靴が正解
肌を露出しないといってもストッキングやスパッツ、薄手のシャツでは効果は期待できません。ピッタリした服の上からでも蚊は容赦なく刺してきます。
例えば、ユニクロのヒートテックのような薄い生地では効果はありません。
ナイロン製などの撥水性のあるゆったりしたジャンパーや、デニムのシャツなど、ある程度の厚みがある肌に密着しない服装が好ましいでしょう。
また、ズボンやパンツなども夏用の薄手の生地はダメです。ジーンズなどのある程度、厚手でゆったりしたものが有効です。
肌にぴったりとした服は、その上からでも蚊は吸血します。夏物のズボンは、丈も短く生地も薄いので気を付けましょう。
また、膝丈のパンツを履いている場合は、冬用の厚手のハイソックスを使用すると簡単に肌を隠すことが出来ます。
ちょっと格好悪いですが、少しの時間だけ庭に出る場合や玄関先に出る時に簡単にできる蚊から身を守る方法です。

楽しいはずの家庭菜園も要注意の場所
長靴を履くのも良いのですが、その場合はズボンの裾をしっかり中に入れましょう。
ちょっと庭に出ると言った短時間の場合もハイソックスを履いて上着を羽織って出れば安心ですよね。
どちらにしても、首にタオルを巻くなどして首も肌がむき出しにならないようにします。短時間でも、あっという間に蚊は刺してきますよ。
庭の作業時には、蚊取り線香を三ヶ所くらいに分散して炊くと結界が出来て蚊を近寄らせないように出来ます。
でも、いくら肌を隠すと言っても限界がありますよね。夏は暑いですし薄い衣類の上からも刺してくるのです。

庭仕事では、効果のある蚊取り線香
また顔は、覆う訳にはいきません。あわせ技として、蚊取り線香を使うことをおすすめします。
腰などにつけるタイプの蚊を除ける商品もありますが、夏の蚊は薬剤の盲点を突いて狙って来るので自分だけに効くと言うよりは、作業場全体を蚊から守ることの方が、刺されにくくする方法だと思います。
私も使ったことがありますが、薬剤を腰につけると前に回ってきます。前につけると後ろへ回って来ます。とにかく蚊は、刺したくて仕方ないのです。
私が良く刺される場所はおでこです。おでこも隠しにくい部分ですよね。とにかく露出している場所を狙って刺してくるのが夏の蚊なのです。
◆散歩や運動をする場合も長袖・長ズボン
暑いので、あまり厚着をするのも体に良くないのですが、出来るだけ肌を露出しない服装を心がけましょう。

足首が隠れる厚手の靴下が好ましい
長ズボンで靴下は必ず履くようにします。休憩と水分補給はこまめにしましょう。暑い上に体に熱が籠りやすい状態です。
ランニング用の発汗性の高いスポーツウェアは長袖でも、あまり暑くありません。また、生地に厚みもあり紫外線を防止する機能も備わった商品が揃っています。
発汗性の高いスポーツウェアは、汗の乾きが早く涼しいのが良い点です。庭仕事での着用にも適しています。
蚊は、特に足下を狙ってきます。長ズボン、靴下、長袖のシャツなどは機能性の高いスポーツウェアの利用が効果的です。
虫除けジェルやスプレーは、汗をかくと流れてしまう場合もあります。こまめに塗り直しましょう。ご自分の利用条件や、肌に合ったものを選びましょう。
また、長いUV手袋なども良いでしょう。日の当たる場所は、蚊がいないのですが少しでも木陰などを歩く場合は、要注意です。蚊は、薄暗い場所が大好きです。

公園のベンチなど木陰は要注意
でも、暑い時季は、日陰を歩きたいですよね。散歩をする場合は、携帯用の虫除けなどとスプレーを身につける習慣を付けましょう。
②家での対処・薬剤散布など
◆家の中は?
家用の蚊取り用の殺虫剤は、さまざま売られています。一回押すだけで12時間効くなど沢山のタイプがあります。
以前からある蚊取り線香やベープマットなども有効です。蚊取り線香は火を使い煙がでるので室内ではあまり使用しない方が良いと思います。庭や屋外などでは逆に有効です。
◆ワンプッシュで何時間も効く?殺虫剤のし組みは?
ワンプッシュでOKな薬剤は、何で12時間もの長い時間効くのでしょう?不思議ですよね。
薬剤が、空中に浮遊するのではなく壁などに付着し薬効を発揮するのです。蚊取り線香のように煙に混ざって薬効があるモノとは少し違います。
壁などに付着した薬剤が、そこに飛んで来た蚊を殺虫するのです。私の体験では、結構効果が高いと思います。入り込んだ蚊は、必ず壁にとまる習性があります。
◆蚊の侵入口を探す
蚊が、家の中に入り込む場所は、玄関からが多いです。私の体について来る状態です。また、ドアを開けてはいる瞬間に入り込みます。
私はあっ蚊がはいった!と思った瞬間に室内のドアと仕切りを全部閉めて、そこへワンプッシュします。
玄関、廊下、階段にスプレーすると数分後に床に蚊が落ちます。床材が白っぽいので、すぐに分ります。
家中の窓には、網戸があり蚊は侵入出来ません。洗濯物をちょっと出す瞬間も明るい時間なのと二階なので然程、蚊を見たことはありません。
我が家の場合は玄関です。夏場は、出来るだけ玄関前に蚊取り線香を炊いて玄関の中はワンプッシュを使うようにしています。二階の寝室にまで蚊が来た覚えはありません。心配な時は、窓ぎわにワンプッシュします。
このように何処から侵入しているのかを理解すれば、案外簡単に始末できます。家の中で蚊に刺されるのはイヤですよね。安心して暮らしたいです。
そして就寝中に蚊のプゥ〜んと言う羽音で目が覚めたくないですよね。
害虫は、いろいろいますが、侵入の可能性が高いのは玄関と言えるでしょう。
侵入口を抑えておけば、子供がいても安心ですよね。殺虫剤の使用も少なくて済みますし安心な上にリーズナブルです。
◆玄関ポーチなど
一戸建ての場合の玄関の前はどうでしょう。玄関前に吊るしておくものや置いておくものも試しました。
しかし、蚊取り線香が一番効き目があるように思います。火を使うので家族が家に入ったら必ず消火をしましょう。
私は、線香の先を折るか火の着いた部分を園芸用のハサミなどで切り落として消火します。
先だけちょっと水をつけても良いと思います。自分でつけた火は必ず自分で消すようにしましょう。
③蚊の子供ボウフラの駆除と繁殖の防止
通常、蚊のオスは、草むらに潜んで花や草の汁で生きています。そして、メスの蚊だけが哺乳類の血を吸って体内の卵を育てます。吸血するのは卵を育てるためなのです。
◆蚊の幼虫・ボウフラの住処をなくす
ボウフラは、水たまりやバケツなど水の中で成長しサナギになり成虫の蚊になります。

蚊の幼虫は水の中で育ちます
家の周りに水の溜まった場所はないか植木鉢の受け皿に汚れや水が溜まっていないかを確認してお掃除をしましょう。
水が溜まっていてボウフラが既にいる場合は、下水など水の流れのある場所に捨てます。またはコンクリートの道の真ん中に撒くなどです。
特に蚊の卵は非常に丈夫です。一旦、乾燥しても再度水があると卵が孵る可能性があります。
水が溜まり汚れた植木鉢の受け皿はしっかり洗剤で洗いましょう。私はたまに薄い漂白剤を入れた大きめのバケツに受け皿や植木鉢を浸けて消毒します。
◆蚊の産卵場所をなくす
庭で園芸をする人は、大抵雨水を貯めてお花にあげるようにしています。
この雨水容器に、蚊が産卵出来ないようにしておきます。雨水容器に蚊が、卵を産めないようにするには基本蓋をする。
でも、蓋をしてしまうと雨の水が貯められませんよね。蓋に不織布を用いてしっかり覆うなど工夫が出来ます。

これは私が使っている大きな植木鉢カバーの雨水タンク
不織布なら、雨が降って雨水が溜まっても蚊は、卵を産みつけられません。100均の扇風機ネットなどで覆うのも良いと思います。
例えば、蚊が何とか中に侵入したとしても出る事が出来ず、水に落ちてしまいます。
園芸用の不織布やネットなら、雨水だけが容器に溜まります。蚊は、水に近づけないので産卵が出来ません。
不織布は、園芸で使う寒冷紗と言う名前で売られています。100円ショップでも大きいサイズで売っています。
雨水を貯めて暑い日にお花にあげることは、水道水を使うよりエコロジーで地球にやさしいことです。温暖化を阻止する為にも大切なことですよね。
しかし、蚊を増やすボウフラの住処になってしまうのは残念です。ネットや不織布を使うことで、雨水を貯めながらボウフラも予防出来ます。
既にいっぱい溜まった水には、ビニール風呂敷などを容器内の水にぴったりと乗せて空気が入らないようにしておくと、蚊は卵を産めません。またボウフラが息が出来ないので非常に有効です。
せっかくの自然のめぐみである雨を賢く園芸でも活かしたいと思います。
夏の楽しみを蚊でイヤな季節にしない工夫
夏は、園芸や屋外でのスポーツや花火大会などの催しが多い季節ですよね。しかし、病気を感染させる蚊の存在で、さまざまな問題が発生しています。
一歩間違えば、命の危険もある感染症は未然に防ぎたいですよね。
ちょっとした普段の工夫と注意で賢く旨く乗り切りたいです。皆様のご健康をお祈りいたします。
長文をお読みいただきまして、ありがとうございます。 ♡香
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