オリーブを鉢植えで楽しむカンタン栽培法

挿し木や実生からもどんどん増えるオリーブ


オリーブは家庭で育てる樹木の中では人気の高い植物です。新築の際に家のシンボルツリーにしたり、観賞用の鉢植えとしても楽しめるのが良いですよね。オリーブはもともとは、地中海沿岸が発祥の地とされる植物で古代では油、いわゆるオリーブオイルを取るために重要な植物でした。オリーブから取れる油オリーブオイルは、まさに古代ギリシャの繁栄の源と言え、古代地中海文明の礎になったと言っても過言ではありません。ちなみに現在ではオリーブの生産国第一位はスペインです。

 

 

日本でのオリーブを栽培は1908年に始まりました。試験的に国内の温暖な地域3カ所で試験栽培がなされました。しかし当初、唯一栽培に成功したのは香川県の小豆島でした。日本でオリーブと言えば小豆島と言われる所以ですよね。現在では熊本県でもオリーブを生産する農家が増えています。

オリーブ栽培には暖かくて過ごしやすい気候が向いていそうですが、家庭菜園でも結実させることは可能ですしマンションのベランダでも鉢植え栽培が可能です。

食べる部分で言えば、有機栽培や国産のオリーブオイルなどが注目を集めています。オリーブオイルは、美味しくて身体に良い健康志向の高い食品の代名詞のようなオイルですよね。

もちろん園芸樹でも人気のオリーブの木。オリーブは常緑の植物ですので一年中緑色の葉を楽しむことができます。また通常5月にはクリーム色が美しい花を咲かせ実を成らすことも可能です。美しい緑色の表面とシルバーの裏面が青空に映え見ていると心が和みますよね。更に花が咲いて実がなるというのも非常に嬉しいものです。家庭菜園の場合オリーブオイルを取ると言うよりは美しい葉や花と結実を楽しむのが一般的ではないでしょうか。実は塩漬けなどで食べることが出来ますが、アクが強く食べるためにはかなり手間がかかります。

オリーブの樹の歴史は古く旧約聖書にも登場します。ノアの方舟から放たれた鳩がオリーブの枝をくわえてノアの元に戻ったことで大洪水が終わり陸地があることをノアが知るというお話しです。鳩とオリーブが平和の象徴とされたのは大洪水が終了したことをノアが知るきっかけになったからと言われています。鳩とオリーブはさまざまな平和のシンボルやマークにデザインされてきました。有名なのが国連のマークです。

平和の象徴ということで新築の際に家のシンボルツリーにする方が結構います。また引っ越し祝いで頂戴する場合もありますよね。条件や地域にもよりますが地植えにすると10メートルを超えかなりの巨木になります。一般家庭で育てやすいのは鉢植えではないでしょうか。鉢植えなら大きさも調整でき簡単に移動の可能です。今回も実例をもとに一緒に栽培を進めていきましょう。細かく栽培の経緯を記事にまとめます。

オリーブ栽培の基本

我が家でも三種類のオリーブの樹を育てており一本はミッションと言う種類です。もう一本はマンザニロで最後の一本は種類がわかりません。最後の種類がわからないオリーブは一番初めに購入したオリーブで値段はなんと100円ほどでした。枝を挿しただけの30センチほどの小さなもので値段に釣られて購入を決めました。

購入に際しお店で名前を聞きましたがわかりませんでした。でもオリーブを育ててみたかったので初チャレンジには丁度良くオリーブがいかにして大きくなるのかを体験することができました。はじめの1~2年はほとんど姿が変わらなかったのに生長に合わせて植木鉢を大きくするとどんどん大きくなってゆくことを目の当たりにできました。

 

 

今では10年以上経ってとても大きく生長し私の身長と同じくらいです。今の大きさで購入すれば値段的には1万5000円くらいするでしょう。オリーブの苗は大きさや種類で値段が変わってきますので予算に合わせて購入すると良いでしょう。値段は大きさと比例すると考えて間違えないでしょう。小さくても50センチくらいの高さがあれば枯れてしまう心配は少ないと思います。

そして実を成らせたいと考えているなら違う種類で開花期が同じオリーブの樹をそばに置くことが良いとされています。でも実際問題として狭い庭やベランダでは何本も置くには限界がありますよね。

実はご近所でオリーブを栽培していれば意外と受粉する可能性が高くなります。半径100メートルほどまで花粉が飛ぶと言う話です。オリーブ自体は人気がある樹木なので一本でも受粉する可能性はゼロではないと言うことです。

栽培に向いているのは温暖な地域ですが関東など暖かい地域なら問題なく栽培は可能です。耐寒温度は約マイナス12~15度と意外と寒さには強いようです。

オリーブを栽培するにあたり特に難しいことはありません。鉢植えならしっかりと水やりを行いましょう。また風通しの良い場所に置けば害虫の心配も少なくて済みます。暖かい気候が好きなオリーブですから出来るだけ日当たりの良い場所に置いて生長を見守りましょう。基本的には乾燥にも強いので育てやすい植物と言えるでしょう。

水やりをしっかりと書きましたが冬の水やりはほとんど気がついた時だけで大丈夫です。昨今の真夏の異常な暑さの方が問題なのであまりに暑い地域の場合は朝や夕方に水を与えると良いでしょう。

オリーブが実を着けない問題

我が家のオリーブはこの数年なかなか実を着けなくなっていました。花は沢山咲くのになぜ実が着かないのか?かなり気になっていました。以前、知り合いに開花時に雨が降ると実は成らなくなると言われた言葉が頭の中をぐるぐると回って悩んでいました。雨に当てないと言われても我が家のオリーブを雨から守る術はありません。

 

 

また地植えにしているオリーブ農園などは当然オリーブの花に雨は当たりますよね。地域差があるのか?さまざまな疑問を頭にオリーブの木を眺めながら観察をすることにしました。その前に冬には鉢を大きなものに変えて実を成らすための準備もしました。

オリーブは酸性土を嫌うため鉢植えにする際は石灰を与えましょう。またオリーブ専用の培養土という培養土も売っていますが普通の培養土でも苦土石灰を一握り混ぜ込めば問題なく使用できます。また雨にさらされた鉢植えに牡蠣殻石灰などの天然素材の石灰を与えれば一先ずpHの調整が可能です。ただし間違っても消石灰などを直接鉢植えに与えるのはダメです。よく確認して与えましょう。

オリーブは雨で受粉できないのか?

春が来て気温が上がりはじめるとオリーブたちは徐々に新芽を伸ばし元気に生長をしはじめます。やがて4月の終わりには小さな蕾が姿を現します。近年の4月降雨の傾向は雨が少なくカラッとした若干乾燥気味の気候です。しかし5月の半ばくらいからは徐々に雨の降る日が増えます。いわゆる「走り梅雨」という現象です。

走り梅雨とは、沖縄地方が梅雨入りし暖かい空気が押し上げられて関東も梅雨のような雨が降る現象です。まだ梅雨ではないけれどそれまでの乾いた季節から湿った季節に変化し始めるのです。走り梅雨の季節がここ数年早まっている?もしくは雨の量が増えていると感じています。地球温暖化の影響なのか今後の状態を観察していきたいテーマです。

走り梅雨や開花期の雨がオリーブの結実を邪魔していると考えてみました。対策としては実験的にオリーブの木を雨に当てない作戦を考えました。でも、雨に当たらない場所がなかなかありません。家の軒下を利用して雨宿り作戦を決行しました。開花したミッションの鉢を軒下に避難させたのです。

狭い軒下で雨を避ける日数は約二週間です。開花して大量の花粉が軒下に落ちて結構すごい状態でした。毎年雨に当たって花粉がこれほど出ているとは思っていなかったからです。花の周りの葉っぱは黄色い花粉で粉だらけ状態でした。

徐々に花が終わると小さな実が姿を現しました。やはり雨が当たらない方向だけが結実していました。今後は5月半ばの雨対策が結実を左右すると考えて対策が必要であると感じました。

オリーブを結実をさせるなら雨を避ける

オリーブの蕾が出現してから気温にもよりますが約10日で花が咲き始めます。私の経験では陽当たりの良い部分から花がほころび始めると感じています。花が咲き始まる少し前からオリーブの鉢を軒下や屋根のある場所に移動すると実がなりやすいと考えています。

オリーブの苗の大きさにもよりますがシートで覆うことができれば雨の時だけシートを掛けるのも良いでしょう。しかし、シートを掛ける場合は雨が上がり陽射しが出たらすぐにシートを外し花を蒸れから守ることが肝心です。

 

 

オリーブの花は湿気で腐りやすいので要注意です。濡れて受粉せずに終わった花は地面に落ちて朽ちていきます。確実に花を雨から守るという観点で考えると苗自体の大きさをセーブして移動しやすく雨を避けやすい大きさを保てば雨に濡れる部分を少なくて済み結実が増えると考えています。また、小さければ屋内に避難させることも容易にできますよね。

実験的に軒下に置いて雨を避けた結果いくつかのオリーブの実を成らせることに成功しました。反省点としては軒下に避難させる時期がちょっと遅かったと考えています。またオリーブの木自体が大きすぎて雨に当たる部分が多かったのも反省点です。しかし大きくなってしまったオリーブの木を小さくするのは剪定するしかありません。剪定はあまりしたくないので新たに挿し木で作った小さな苗を使って引き続き雨と結実の関係を検証していきたいと思います。

結実したミッションを実から発芽させる

現在未だ緑色の実がオリーブの木に成っている状態です。大きなオリーブの木をなんとか雨から守って実を着けた訳です。せっかく得た実を大切にして熟成させ発芽を狙います。実は以前にも実生からオリーブの苗を発芽させた経験があるので頑張って実生のオリーブの苗を作りたいと考えています。記事を続けて書いていきたいと思いますので興味のある方はお楽しみに。

オリーブの簡単挿し木法

オリーブを挿し木で苗を作る方法はさまざまありますが基本的には程よい湿度と程よい日照が不可欠です。基本的に挿木した枝からうまく発根させることは難しい植物かと感じています。でも条件さえ揃えば手間なく勝手に発根することもあります。

普通の培養土に挿しておくだけで発根するのです。新しい培養土を用意して少し細長いポットに割り箸くらいの太さの枝を挿して必ず水が多めに入る受け皿を当てがい湿度をキープして発根を待ちます。。

水は挿した鉢の下から2.5センチほどが水に浸かるくらいで大丈夫です。元気な枝を選んで何本か挿してみましょう。先ほど書きましたように難しいので沢山いろんな枝を挿してみることがポイントです。

挿し木に適した時期は3月~5月というのが普通ですが良い枝を得たら挿す。剪定したら挿す。真夏以外なら気づいた時に挿し木をすれば成功率も高くなると考えています。置き場所は半日日陰の場所が良いでしょう。

 

 

私があまり季節を気にしないのは、基本的には挿し木に適した時期はありますが一般的に挿し木に適した時期は花が咲く前の時期にあたるため枝を切るのは忍びなく感じるからです。

せっかく花芽を着ける準備をしている枝を切るのは嫌ですよね。こんなことを感じるのは私だけでしょうか。とにかくチャンスはいつも巡って来ます。無理をしないで観察して増やしてみましょう。

2年目の挿し木のオリーブの苗

2年くらい前に剪定をして出た枝を何本か挿しました。発根したのはわずか1本です。挿して動きがないまま枯れた?枝もありますし生きていそうな枝もあります。生き残っているオリーブの苗は当初わずかに新しい葉が展開していました。

生きている証拠です。いじるのが怖くてそのまま同じ状態をキープして1年が経過しました。当初根が張り出していることも確認できましたので培養土を少し足して様子を見ています。

現在は未だ非常に暑い毎日なので植え替えは控えています。しかし更に生長を促し木自体を充実させ蕾を着けさせるためには植え替えは必要ですので折をみて実行したいと考えています。この小さな苗も雨から守って実らせた実も大切な命の素ですから大切に確実に生長を見守りたいと考えています。

オリーブ栽培と増やす3つのポイント・まとめ

オリーブを増やすためには実を成らせ実生(種)から発芽させる方法とオリーブの枝を培養土に挿して発根させる挿し木の方法があります。もちろん、苗を購入すればすぐに栽培は開始できます。

家庭菜園で行う場合はあまり大きくしすぎないことが一番のポイントです。大きな庭があれば問題はありませんが普通の家の場合はあまりに大木になってしまうとご近所問題になりかねません。まずは植木鉢でチャレンジすることをお勧めします。

また大きな苗は高価なので予算にあった大きさを選ぶと経済的ですし小さめの苗が生長する様子を楽しむことができます。陽当たりの良い場所に置いて美しい葉や綺麗な花を楽しみましょう。

培養土のpHをアルカリ気味に整えてから栽培を開始し鉢植えには天然素材の牡蠣殻石灰などを与えましょう。牡蠣殻石灰が手に入らない場合は苦土石灰を培養土に混ぜて肥料と一緒に与えます。

①培養土は酸性にならないようpHを牡蠣殻石灰などを使って整える。

②実が成らない時は雨を避けてみる。

③良い枝を得たらどんどん挿し木にしてみる。

そのほかは、鉢植えの場合生長を見ながら2年に一回くらいのペースで植え替えをしましょう。大きくなり過ぎたというだけでなく培養土が減ってしまった場合の対応として土を換えてあげるためです。

温暖化で毎年記録が塗り替えられる暑さ対策として場合によっては置き場所を変えることや水やり回数を増やすなどで対応しましょう。オリーブの葉の様子を見れば乾いているのか否かがわかります。葉の様子や根の様子をよく観察しましょう。

今回も長文をお読みいただきましてありがとうございます♡香


 

 

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