夏野菜が終わった畑の掃除
使用した培養土の消毒は10月中に済ませる
夏野菜の収穫も終わり近づく冬に向けて庭の畑の掃除は寒くなる前に済ませるようしましょう。収穫の終わったトマトなどまだまだ花が咲いているかも知れませんが、思い切って片付ける時季が来ました。
来年の収穫を増やすために畑の土を耕しましょう。また夏に枯れた花鉢の培養土の消毒法もご紹介します。
2017年の夏もいろいろと野菜を栽培しました。キュウリやトマト、ピーマンです。3月に種を撒いて発芽から定植まで振り返ると半年以上の家庭菜園を楽み過ごすことが出来ました。
園芸の楽しさは毎日生長する植物を観察して生長に応じた小さな気配りをすることです。また開花や結実など収穫までに喜びがあふれているところだと思います。植物も土も生き物です。収穫が済んだら次は土を育てて来年に備えましょう。
あなたの菜園ではこの夏の収穫は如何でしたでしょうか?旨く行って大満足という方も多いことだと思います。また、失敗して残念だった方もおられるでしょう。
園芸を長く続けると上手くいく年と失敗する年は必ずと言って良いほどあります。人為的なミスなのか?それとも天候不順の為なのか?原因がはっきりしない場合もありますよね。
でも、それらの経験は大切な財産となり来年の収穫への希望と糧になることは間違えありません。
特にここ数年は、天候が不順で大雨や猛暑などが繰り返しています。本業の農家の方でさえ収穫が旨く行かないこともあるくらいです。
趣味として楽しむ園芸で失敗があることは当たり前とのんびり構えるくらいで丁度良いと思います。無理は禁物なのです。
二十四節気から作業を割り出す
9月の秋分を過ぎていよいよ季節は冬へと移り変わって行きます。夏の楽しかった家庭菜園もひと区切りをつける時季と言えるでしょう。夏の間楽しんだ家庭菜園の片付けはもう終わりましたでしょうか?
寒い時季にも何かを栽培するのも良いですが、狭い菜園の場合は一旦お休みするのも来年の夏野菜の栽培にとっては非常に大切な期間と言えます。
何しろ沢山の野菜を収穫した後の畑です。土にも休養が必要ですよね。
季節は10月に入り二十四節気の「寒露」を過ぎたところです。2017年の寒露は10月8日です。私はこの日に菜園の片付けをしました。
寒露に行う菜園の片付け
我が家の菜園では、トマトには未だ黄色い花が咲き続けています。トマトは、本来何年も生き続ける多年草の植物なのです。
原産はアンデス山脈の高地で原種のトマトは、実が小さく私たちが現在食べているトマトとはかなり味も大きさも違っているようです。
四季のある日本では寒い冬を越すことが出来ずに枯れてしまうので一年草の扱いです。
しかし、熱帯地方での栽培や温度を調節出来る施設がある場合は、トマトは、延々と花を咲かせ実を結び続け何年も生き続ける植物なのです。
ですから東京の海に近い暖かい場所の我が家の庭では、まだまだ花が咲いて実が成り続けています。新しい脇芽が沢山出てまるでジャングル状態です。
ちょっと目を離した隙きにエラいことになっていました。しかし、直に気温が下がりトマトは枯れ始めます。また、今現在咲いている黄色い花は結実しても赤くなるまでに冬が訪れ苗自体が枯れてしまうことでしょう。
思い切ってトマトを終了する
現状大きくなっている青い実を残しダメな実や小さい実や花は撤収しました。現在大きい青い実は旨くすると赤くなる可能性が未だあります。
終わったトマトの切り落とした茎や葉は、庭の片隅に穴を掘りそこにどんどんと投げ捨てて行きます。お名残惜しいですが毎年の行事のような作業です。
今回は真夏に防草シートを掛けて雑草を退治した場所に穴を掘ることにしました。下の写真がシートを剥がした部分です。雑草は既にありません。
下の写真は残渣を埋めるために掘った穴です。そんなに深く掘っていません。ここに抜き取った茎や葉を入れて行きます。
キュウリの残渣は殆ど残っておらず、枯れた茎だけになっていました。9月に入って直ぐに寒い日が数日続くと直ぐにキュウリは枯れてしまいました。
先ずピーマンの茎や葉、ダメになった実を先ず穴に捨てました。
畑から生まれたものは再び畑の土に還して土の肥にします。植物を育てるには、土壌が元気でないと旨く行きません。来年のためにも夏の栽培のあとは畑の土を労る作業が不可欠です。
最終的にトマトの残渣も穴に入れました。大量の茎や葉を土に還します。
この葉っぱや茎の上に土を掛けその上に更にシートを掛けて終了です。盛り上がっていますが時間とともに凹みます。シートが風で飛ばされないように重石をしておきましょう。
土をベストの状態に戻す作業を早めに進めることは、来年の定植時期をしっかり早めに設定するためにも必要です。
それは、猛暑が来る梅雨前にキュウリもトマトも結実させて収穫量を増やす工夫のひとつだと感じるからです。
気候の変動で開花が受粉が阻害されている
毎年数日続くようになった熱帯夜や猛暑日は、植物にさまざまな影響を与えます。トマトは30度を超える猛暑が続くと受粉が旨く行かないのです。一時的に花が咲かなかったり受粉しない時季があるのはそのせいです。
反面、秋に近づくと再び元気になり開花して結実します。でも完熟まで時間が足りません。日照時間が短くなるからです。
冬が近づくにつれ夜が早くやって来るのは周知の事実ですよね。気温の低下と日照時間は植物の生長にも大きな影響が出ます。秋になりせっかく花が咲いても諦めるしかありません。
ですから早めに発芽させて早めに開花させ収穫を早くすることで収穫量を確保する工夫が必要だと思います。
今年も夏野菜が終わった?でも
まだまだ元気にせっせと花を咲かせ結実しているものがあります。ピーマンです。ちょっとおふざけで種を撒いたのが今年一番の収穫時期を迎えています。食べたピーマンの種があったので苗を作り6本定植して凄い数のピーマンを収穫しています。
あまり期待していなかっただけにびっくりです。まさかこんなにいっぱいピーマンが成るなんてと我ながら驚いています。
ピーマンの料理だと、味噌炒めや肉詰めくらいしか思い浮かばないのですがあまりに沢山収穫出来て実際困っています。感謝して頑張って食べようと思います。
ピーマンは暫く残すことにしました
まだまだ、小さい実が成っていて花も咲いているのでギリギリまで残すことにしました。ピーマンを育てたのは始めてです。昔パプリカを栽培したことがありますが、沢山の実が成らなかった記憶があります。
多分、土が良かったのだと分析しています。今回ピーマンを植えた畑の場所は、数年何も栽培せずに緑肥のクローバー(シロツメグサ)を咲かせていました。
ピーマンを植える前の春に耕し土を作っておいたのです。今年は総じて土の出来が良かった様に感じています。
調べたところ収穫は10月いっぱい出来そうです。まだまだピーマンを沢山食べることが出来そうです。
ピーマンには熱に強いビタミンCが沢山含まれているので煮ても焼いてもビタミンCが壊れません。
ビタミンCが豊富な上にフラボノイド(ビタミンP)が含まれているため加熱してもビタミンCが破壊されず摂取出来るのです。夏に疲れた肌にも有効なビタミンCは、寒くなりはじめて流行っている風邪の予防にもなります。
美肌と風邪予防、ストレスの緩和にはビタミンCは欠かせないビタミンです。また、βカロテンも豊富で栄養満点野菜です。
季節に合った植物の恵があるのだと感じています。旬の食材が体に良いと言うのは自然に備わった栄養だと考えられますね。
庭の片隅の穴を利用して土を作ります
話しを来年の土作りの作業に戻します。収穫が済んだ植物の残渣(茎や葉)は、庭土の大切な資源です。再び土に還して来年の肥やしにします。
雑草もこの穴に捨ててしまいましょう。雑草の種が心配な雑草の場合、面倒ですが種の部分だけを切り落としゴミに出せば安心です。
米ぬかや油かすでしっかり発酵させることで種も死にます。残渣を埋める時に米ぬかや米の研ぎ汁があれば一緒に撒いておくと発酵しやすくなります。
また、乾いた土の場合は水を掛けておけば腐りやすくなります。まだ今の時季は気温が高いので土中の土壌菌やミミズなども活発に働いているので残渣が土に還るのは早いと思います。
葉や茎以外の根は、ゴミとして捨てます
抜いた植物の根っこは腐りにくいので燃やすゴミとして出してくだい。面倒な場合はそのまま埋めても問題ありませんが腐らずに残る場合もあります。
また、病気に罹った植物や虫の沢山付いたものも埋めずに捨ててください。虫の卵や幼虫など見かけたら全部ゴミ袋に入れてしっかり口を縛り捨てましょう。
要は、菜園の外から来たであろう悪いものを全部追い出すのです。雑草の種は外から来ますが育った葉っぱなどは菜園の栄養から育ったものです。しっかり菜園の土に還しましょう。
トマトなど収穫を終えた畑の作業
一気にやる必要はないですので徐々に土を他の場所に移動します。深さは30センチくらいでよいでしょう。穴が空くと思いますが穴には落ち葉を入れて行きます。
掃除した時に畑の穴に落ち葉と米ぬかもしくは、油かすと苦土石灰を撒いて行きます。この時、米ぬかや苦土石灰をしっかり絡ませるように混ぜましょう。無理な場合は、サンドイッチのように段々にしても良いです。
落ち葉は、穴の口切りいっぱいになるくらい入れましょう。落ち葉は、乾いていると思いますので米の研ぎ汁か水を撒いて湿らせます。その上にレジャーシートなどを掛けて雨を避けましょう。
せっかく栄養のある米ぬかや油かすを撒いて発酵を促しているので、雨ざらしにならないようにします。畑ごと発酵をするもです。
場所があれば他の場所で同じ方法で落ち葉堆肥を作るのも良いですが、春の終わりには畑にこの落ち葉堆肥を畑に戻すので畑の場所でやると楽です。この方法ならトマトなどの連作障害を防ぐことが出来ます。
落ち葉の発酵を待つ
落ち葉を米ぬかや油かす、苦土石灰と水で発酵します。徐々に温度が高くなります。外気温にもよりますが天候が良く暖かいと発酵も進みやすく70℃くらいになることもあります。
ですが雪が降るような寒さだと発酵が止まる場合があります。でも、春になれば一気に発酵が進むのであまり気にしなくて大丈夫です。
心配な場合は、出来るだけかき混ぜ、シートの上に保温出来る緩衝材(ビニールのプチプチ)などで保温すると良いです。要らない毛布なども活用出来ます。徐々に落ち葉は発酵して色が黒くなります。
続いて花鉢の培養土の処理・日光消毒の方法
植木鉢やプランターで育てていた終了した植物の培養土は、防草シートやレジャーシートを使い日光消毒をします。シートの上に使用済みの培養土を広げます。その時、培養土の中のゴミや根っこを取り除きます。
この時季だと雨が多いので、培養土は湿っぽいと思いますが、植木鉢やプランターから出してシートの上に広げてお日様にあてるだけです。
もし、土が乾燥している場合はゴミを取り除いてから少し水を掛けておきましょう。
広げた培養土を日光消毒する時の注意
コンクリートの上で丸一日掛けて日光消毒をします。陽当たりの良い場所を選んで行います。我が家の場合は西側の玄関ホール前でやりました。
出来るだけ涼しい朝のうちに行いましょう。陽当たりが良い場所で作業をすると熱中症の危険があるので要注意です。短い時間の作業ですが、まだまだ熱中症対策は必要です。
野菜用の培養土と花用の培養土は分ける
特に注意することは花用の培養土と野菜用の培養土は分けて日光消毒することです。花用には、殺虫剤を使っている場合があるので混ぜない方が無難です。食べる野菜に殺虫剤が混入するのはイヤですよね。
干している培養をは猫よけをする
野良猫などのいる地域では猫を除けのネットを上から掛けておくと安心です。せっかく日光消毒をしているのに猫に糞尿で汚されてはたまりません。
どんな場合でも未熟な糞尿を培養土に入れると培養土がダメになって植物が枯れてしまいます。出来るだけ菜園に野良猫を寄せ付けないようにしましょう。
2~3回この作業を繰り返してしっかり消毒
日光消毒を2~3回繰り返しておくと安心して再度培養土を使うことが出来ます。培養土の状態にもよりますがしっかり消毒をしましょう。
最後の日光消毒の最後に苦土石灰と米ぬかもしくは油かすを混ぜておくと良いでしょう。日光消毒が終わった培養土は大きなビニール袋か培養土を購入した時の袋に入れて封をして雨の当たらない場所で寝かせましょう。
徐々に雨降の日が増える10月後半には培養土を消毒する日が限られますが、もし、時間が取れない場合は、無理をしなくても大丈夫なので冬の間に寝かせて春に行うことも可能です。
再度培養土を使う時の注意と対処
いざ、使う時にあまりに培養土が砕けて細かくなっている場合は腐葉土や鹿沼土を混ぜて通気を良くします。逆にパラパラと粘りが無い場合はピートモスを混ぜると良いと思います。
あくまで感覚的なのでわかりにくいですが培養土の状態を良く見て覚えましょう。
また、再利用する時に晴れていれば、今一度太陽の光にあてて苦土石灰を施してから使いましょう。苦土石灰を使用するのは、培養土のpHを中和するためです。
古い土は雨で酸化しているので苦土石灰を使って中和します。殆どの植物は酸性の土を嫌うので忘れずに行いましょう。日本の雨は酸性雨のことが多いので石灰で中和するのです。
私の経験では、再生した培養土に腐葉土を1/3くらい入れておくと培養土の古さを感じることなく使用出来ます。水はけも良くなりますので再利用の場合は、腐葉土を混ぜることをおすすめします。
畑も同じく耕す時は必ず苦土石灰を播く
秋に終了した畑は、秋に掃除をして冬の間休ませる場合は折をみて耕し、真冬には天地返しと言って土を耕しひっくり返す作業をします。
気温が下がる時季に土の中もしっかりかき混ぜで害虫を駆除しましょう。冬の寒さを利用して土の中に潜む害虫を退治する作業は農薬を使わずに虫を退治出来る絶好のチャンスでもあるということです。
ただし、寒い季節は無理をしないように作業をしましょうね。夏同様に厳しい環境での農作業には注意が必要なのです。
また、秋から冬の農作業の時も水分補給を忘れないようにしましょう。体調や気温などの様子を見て作業を進めましょう。
いかがですか?家庭菜園の成功のカギは秋から冬に掛けてのオフシーズの作業が大切ということです。
土も植物も生きています。一年中それらの世話をすることで沢山の収穫が齎されると言うことなのです。一年を通して家庭菜園や園芸を楽しみましょう。
今回も長文をお読み頂きましてありがとうございます。
皆様の来年の豊作を祈っております。香♡
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